血圧値 117/77/66 酸素飽和度 98% 体温 36.4℃ 体重 67.2キロ
先週のことですが。
思い立って、奈良の西の京界隈を訪ねました。
いつものように、学芸大学駅から日吉経由で新横浜駅への最短距離。
ここから「のぞみ」に乗れます。品川に出るより早いです。
「のぞみ293号」、新大阪行。
ずいぶん便利になったなあ。
京都駅からは、近鉄特急樫原神宮行。全席指定。
初めて乗ります。
ホームの券売機で特急券が買えます。
500円くらいで、快適な座席。
懐かしいなあ、「西ノ京」。「の」がカタカナだ。
凄いひさしぶり。
ひょっとして中学生の修学旅行以来かな。
あの時は京都から団体バスだから、列車で来たのは初めて。
「大和西大寺駅」に比べて、とてもちっちゃな駅ですね。
前回、平城宮祉歴史公園とか法隆寺とか天王寺とか訪ねましたが、あのとき行きそびれたのが今回の地域。
0600 起床 気分快 晴 斑鳩4聖地弾丸巡行【秘仏に会いに行こう№02】その1 「法隆寺」をひさびさに訪ねます。さすがに中学校の修学旅行以来、ということはないけど。 - にこたろう読書室の日乗
「西ノ京」とは、平城宮の正面玄関朱雀門から南へのびる大きな道「朱雀大路」の西側(右京)を言います。 近鉄西ノ京駅で降りればすぐ薬師寺、北へ少し歩けば唐招提寺(いずれも世界遺産)、更に北へ垂仁天皇陵(尼ケ辻)から西大寺、もっと足を伸ばして秋篠寺と、落ち着いた奈良の雰囲気を堪能できます。
今回はとくに、天平の大寺院である唐招提寺と薬師寺をめぐる小さな旅、ということになります。
薬師寺は、もう駅前すぐのところにあります。
「秘仏」というのとはちょっと違うのですが、看板に書いてあるように、「東塔・西塔特別公開」というのが今回のテーマの一つ目です。
僕が中学生の時に来たときは、薬師寺の国宝と言えばこの二つでした。
中金堂(本堂):薬師寺の中金堂は、薬師如来(薬師瑠璃光如来)を本尊とする仏堂で、奈良時代の建築様式を代表する重要な国宝の一つです。
この中金堂は日本最古の木造の本堂であり、美しい木彫りや彫刻が施されています。また、その建築様式は奈良時代の仏教建築の特徴を示しており、日本の建築史においても重要な存在です。
東塔:薬師寺には東塔と西塔の2つの塔が存在しますが、その中でも東塔は特に重要です。東塔は、日本最古の木造の五重塔として知られ、国宝に指定されています。
東塔には精巧な木彫りや彫刻が施されており、仏教美術の重要な作品として高く評価されています。
あれから、50年。
薬師寺は全面的に復元・整備されて、見違えるような文化複合施設に生まれ変わりました。
ときどき驟雨がよぎったり、陽射しが戻ったり、それでもちょっと雲が出て涼しい風も吹く、というめまぐるしい天気です。
この雨はありがたいなあ。
金堂と東塔。ずいぶん綺麗になりました。
とくに今回の特別拝観に関して言えば、東塔の大修理と、あらたに造られた東西両塔内の塑像群が見ものです。
平成21年7月からの12年に及ぶ全面的な解体大修理、さらにコロナ禍のよる3年の延期を経て、今はこのように美しい塔の姿を見ることが出来ます。
創建当時の東塔と西塔の内陣に安置されていたお釈迦様の生涯をあらわした釈迦八相像を復元し、東塔因相四相像が開眼されました。
東塔と西塔に釈迦八相像が安置されるのは、享禄元年(1528)の兵火以来、500年ぶりのことです。
一見六重の塔に見えますが、じつは三重の塔です。これは各層に裳階「もこし」と言われる小さい屋根があるためで、この大小の屋根の重なりが律動的な美しさをかもし出し「凍れる音楽」という愛称で親しまれています。(ここが試験に出るところ!)
平城遷都以来、数々の戦乱で荒廃し、境内には東塔と東院堂を残すのみとなっていましたが、昭和期の高田好胤管長の呼びかけによる「百万写経」を達成し、現在の姿へと戻りました。
薬師寺を訪れた修学旅行生に対し、面白くわかりやすい語り口で仏の教えを説き、人気を集め、お金も集め、見事この文化財復興・保続プロジェクトを達成した高田さんは、凄い人でしたね。「世界遺産」という概念の基本形を現実のレベルで初めて示した人なのかもしれない。
僕も中学生のとき、この境内でお会いしているのかなあ。
覚えてないんだけど。
右が東塔、左が再現された西塔。
金堂や東西両塔も今や見事に復元・修復されて、シルクロードの終着点と言われるのがよくわかる往事のカラフルな色合いがよみがえっています。
以下次号。