にこたろう読書室の日乗

死なないうちは生きている。手のひらは太陽に!

0630 起床 曇 「老賢者」のかたがたを思い出してみよう。【後編】

血圧値 134/85/79 酸素飽和度 98% 体温 36.6℃ 体重 68.0キロ 運勢 The Devil :R

 

さて、「老賢者」シリーズの続きですが。

 

ぜひ加えたいのが、ユパ様。

 

『風の谷のナウシカ』のユパ・ミラルダ。

これは、「老賢者」そのものです。

 

 

剣の達人であり、旅人であり、世界情勢を知り、ナウシカを導く。

しかも、ただの「物知りな老人」ではない。

まだ自分でも旅を続けている。

現役の老賢者。

今回の「自分も冒険に出る老賢者」という話には、むしろユパ様が一番近いかもしれません。

 

さらに面白いところでは、ヨーダ。

 

 

『スター・ウォーズ』の老賢者の代表です。

ヨーダは、「賢者だから戦わない」ではなく、「賢者なのに、実はものすごく強い」というタイプ。

MPだけでなく物理的攻撃力も想像以上の現役戦士です。

 

同じくSW繋がりで、オビ=ワン・ケノービ。

こちらは、ちょっと違うタイプ。

 

『スターウォーズ』キャラクター/オビ=ワン・ケノービ

 

「老賢者になる前は、自分自身が勇者だった」。

 

かつては自分が若い主人公だった。戦った。旅をした。弟子を育てた。

そして年を重ね、今度は次の世代を導く側になる。

つまり、かつての勇者が、次の勇者の老賢者になる。

これは、物語の中だけの話でもないのかもしれません。

 

日本のアニメーションから、もう一人。

ポムじいさん。

 

天空の城ラピュタ・ポムじいさんの正体は何者?(裏設定)

 

『天空の城ラピュタ』で、鉱山の奥にいる老人です。

一見すると、ただの変わったおじいさん。

でも、地下の石のことを知っている。

昔の文明のことを知っている。

今の人間たちが失ってしまったものについて、記憶している。

つまり、「失われた世界の知識を持つ老人」。

 

ガンダルフやダンブルドアのように、主人公を大冒険へ送り出すわけではない。

でも、主人公が知らない「世界の過去」を知っている。

これもまた、老賢者の大事な役割なのだと思います。

 

 

まとめてみましょう。

 

老賢者 役割
ガンダルフ 世界の秘密を知る魔法使い
ダンブルドア 主人公を導く校長
ドク 科学で時空を超える発明家
ユパ様 旅する剣士・世界の観察者
ヨーダ 老いてなお最強の師
オビ=ワン 元勇者から次世代の師へ
ポムじいさん 失われた文明の記憶を持つ老人
リチャード・クロフト 主人公の父であり先行する冒険者

 

こうして並べてみると、「老賢者」といっても、ずいぶんいろいろなタイプがあります。

でも、共通していることがある。

主人公より先に、世界を知っている。

そして、その「知っていること」を、次の世代に渡していく。

 

では、老賢者は、なぜ若者ではなく老人なのでしょう。

若者には、体力と未来がある。

老賢者には、経験と記憶がある。

そして物語では、主人公が知らない「過去」を知っている人間が必要になる。

 

だから、冒険には、勇者だけでは足りない。

世界のことを知っている老人が、一人必要なのです。

 

と、ここまで書いてきて。

さて、僕はどのタイプの「老賢者」になれるだろう。

 

ガンダルフのような魔法は使えない。

ヨーダのように強くもない。

ドクのような発明もできない。

ユパ様のような剣の腕もない。

 

でも、本を読んだり、映画を観たり、昔のことを覚えていたりする。

それくらいなら、少しは役に立つかもしれない。

 

HPは低い。

MPも低い。

でも、経験値だけは、それなりにある。

だったら。

白いフクロウが手紙を持ってきたら。

あるいは、どこかの若い勇者が、「先生、ちょっと相談があるんですが」と訪ねてきたら。

 

さあ、オファーをかけてきなさい。

一丁、やってやりますよ。

0630 起床 曇 「老賢者」のかたがたを思い出してみよう。【前編】

血圧値 134/84/81 酸素飽和度 98% 体温 36.0℃ 体重 68.1キロ 運勢 The Empress

 

前回、「自分がRPGの老賢者になる」という話をしたら、「やってやれ」という、あたたかいご声援をいただきました。

まだ、「要請」は来ていないけど。

いまに白いフクロウが手紙を持って来てくれるかもしれない。

 

0630 起床 晴 ついに僕が旅立つときが、来ているのか? - にこたろう読書室の日乗

 

そもそも映画や物語には、なぜ「老賢者」が必要なんでしょう。

 

「老賢者」。

英語で言えば、Old Wise Man。

物語の中で、主人公より一歩先に世界を知っている老人です。

 

長い旅をしてきた。

いろいろなものを見てきた。

若者がまだ知らないことを知っている。

そして、主人公が困ったときに現れる。

「お前は、まだ知らないだろうが……」なんて言いながら、世界の秘密を教えてくれる。

 

あるいは、主人公を旅へ送り出す。危機を説明する。

最後に、ほんの少しだけ知恵を授ける。

 

自分が主人公になるのではなく、主人公を冒険へ送り出す人。

そういう老人です。

 

 

オールド・ワイズマンは、通常、長い白髪と髭を持ち、知的で落ち着いた雰囲気を持っています。

彼らは、古代の知恵を持ち、多くのことを経験してきたと信じられています。彼らは、困難な状況にある人々を助け、正しい道を導くために、自分の知識と経験を惜しみなく提供します。

 

こういう「老賢者」のイメージは、ユング心理学でいう「老賢者(Wise Old Man)」の元型としても知られています。

 

ユングの元型論では、老賢者は、知恵や経験、精神的な導きを象徴する存在。

「こうすればいい」と答えを教えるだけではなく、主人公が自分自身の答えを見つけるための道標になるような存在です。

 

一方、ユングには「グレートマザー(偉大な母)」という元型もあります。

あらゆるものを包み込み、育てる「偉大な母」。

ただし、その包み込む力は、場合によっては子供を束縛し、飲み込んでしまう恐ろしいものにもなる。

 

それに対して老賢者は、若者を世界へ送り出す。包み込むのではなく、「そろそろ、自分の足で行ってこい」と言う側。

 

そう考えると、「老賢者」という存在は、なかなか面白いですね。

 

ということで、古今東西、神話や物語に登場する「老賢者」のかたがたを、ちょっと思い出してみましょうか。

僕が今、ざっと思いつくのは、こんなところかな。

 

① ガンダルフ

 

 

『指輪物語』。これはもう、老賢者の王道中の王道。

 

ただの「物知りのおじいさん」ではありません。自分でも旅をする。戦う。危険な場所にも行く。

つまり、老賢者でありながら、まだ冒険者でもある。

ここがカッコいい。

 

② アルバス・ダンブルドア

 

 

『ハリー・ポッター』の校長先生。

この人も典型的な老賢者ですが、かなり食わせ者です。

「全部知っているようで、全部は教えない」。

主人公を守っているようで、危険なところへも行かせる。

「なぜ最初から全部教えてくれないんだ!」と思った人も多いでしょうね。

でも、老賢者というのは、案外そういうものなのかもしれません。

知識を全部渡すのではなく、自分で知るための道を示す。

 

③ ドク・ブラウン

 

 

『バック・トゥ・ザ・フューチャー』。

老賢者なのに、杖ではなくデロリアンに乗っている。

魔法使いではなく科学者。魔法の杖の代わりに、タイムマシン。

でも、やっぱりマーティを「未知の世界」へ送り込む役割を果たしています。

考えてみれば、科学者もまた、現代の老賢者なのかもしれません。

 

④ リチャード・クロフト

 

 

『トゥームレイダー』のララ・クロフトの父。

これは少しタイプが違います。

「父親=先に冒険を経験した人」という老賢者。

娘が、父親の残した謎や記憶を追いながら冒険していく。

つまり、死んだ後も主人公を導く老賢者。

 

 

こうして並べてみると、単なる「老人」ではないことが分かります。

ガンダルフは魔法使い。

ダンブルドアは校長。

ドクは科学者。

リチャード・クロフトは冒険家。

みんな職業もキャラクターも違う。

でも、共通しているのは、主人公より一歩先に世界を知っている人、ということではないでしょうか。

 

そして、もう一つ。

「老賢者」は、必ずしも「動かない老人」ではない。

自分も旅をする。戦う。発明する。あるいは、死んだ後も主人公を導く。

 

つまり、老いていることと、冒険を終えていることは、同じではない。

これは、なかなか重要なことかもしれません。

 

というわけで。

まだまだ「老賢者」のかたがたは、たくさんいます。

「あ、この人も老賢者じゃないか」という人が、まだまだ出てきそうです。

 

次回、もう少し事例を加えてみます。

0630 起床 曇 復活する台風。ゴジラみたいですね! 『ゴジラ-0.0』の登場艦艇を予想します。

血圧値 128/80/65 酸素飽和度 98% 体温 36.1℃ 体重 68.0キロ 運勢 The World

 

【台風情報】復活「台風18号(ソウデル)」はUターン、最大瞬間風速25m/s・996hPa、今後の進路は?

9月11日までの雨・風シミュレーションで確認

 

 

台風18号は沖縄や奄美に大雨や暴風をもたらしたあと、いったん熱帯低気圧へ変わりました。

ところが、高い海面水温の海域を進みながら、再び発達。

今度は南シナ海を東北東へ進み、台湾方面へ向かう見込みだそうです。

しかも、もう一つ台風24号(クロヴァン)も東から接近中。東日本や西日本では3日夜から前線が停滞し、台風や高気圧から暖かく湿った空気が流れ込むため、東北から沖縄の広い範囲で、長期間大雨になる恐れがあるとのこと。

 

どこかでぶつかるのかな。2大怪獣の決戦みたいに。

 

 

そんなこと、あるんだ。


いったん消えたと思ったものが、また現れる。

しかも、今度は前より強くなって戻ってくる。

 

なんだか、ゴジラみたいですね。

復活する恐怖、といえば、もちろん『ゴジラ-0.0』。

 

映画『ゴジラ-0.0』公式サイト

 

劇場公開が迫ってきました。

11月3日。「ゴジラの日」です。

 


前作『ゴジラ-1.0』(2023年)は、戦争によって「ゼロ」になった日本を、さらにゴジラが「マイナス」に突き落とす物語でした。

続編のタイトルが『ゴジラ-0.0』。

今度は、戦争とゴジラの襲撃をくぐり抜け、ようやく復興と日常を取り戻しつつある日本が舞台です。

舞台は1949年。

前作のゴジラ襲撃から2年後の世界。

つまり、「ようやく、ゼロに戻った」と思ったところへ、また何かがやって来る。

怖いですねえ。

しかも今回、予告編を見ると、前作以上に気になるものがいろいろ出てきます。

 

関連する話題は、こちら。

 

0630 起床 気分快 晴 「雪風」! 映画化するんだ。必見だと思う。 - にこたろう読書室の日乗

 

0630 起床 気分快 曇 「雪風」「響」「高雄」! 『ゴジラ-1.0』は観ましたか? - にこたろう読書室の日乗

 

 

さて本題。

ちょっとマニアックな話題ですが、『ゴジラ-0.0』に登場する艦艇を予想してみます。

これは、とても興味があるところです。

 

まず、予告映像で目を引くのが、なんといっても飛行機。

敷島浩一が、また飛行機に乗っています。

 

「航空戦艦伊勢から橘花発進」という絵は山崎監督が好きそうなビジュアルだと思いますが、今回の敷島の搭乗機はアメリカ製のA-1スカイレイダーらしい。

たぶん。少なくとも予告映像では、そう見える。

 

 


A-1スカイレイダーは、第二次世界大戦末期に開発されたアメリカ海軍の艦上攻撃機です。

1946年から運用されていますから、1949年という『ゴジラ-0.0』の時代設定なら、時代的には十分あり得る機体です。

 

しかし、ここで疑問が。

A-1スカイレイダーは、艦上機です。ならば、どこから飛ばすのか?

当然、空母です。あるいは、航空戦艦。

そうなると、旧日本海軍の艦艇が気になってきます。

伊勢。日向。

あるいは空母・葛城。

「航空戦艦伊勢からA-1スカイレイダー発進!」は、技術的に可能なんだろうか。

 

ただし、ここには大問題があります。1949年です。

終戦時に残っていた艦艇なら何でもいい、というわけにはいかない。

1945年に残存していた。そこから戦後を生き延びて、修理されて、1949年に再び動ける状態になっている。

この条件を全部クリアしなければならない。

 

そこで、こんな本を引っ張り出してきました。

 


『終戦と帝国艦艇――わが海軍の終焉と艦艇の帰趨』

福井静夫著。出版共同社。

 

帝国海軍の誕生から75年。

その最期を看取る役目を負った造船技術士官・福井静夫さんが、太平洋戦争終結時の海軍艦艇についてまとめた資料です。

傷ついた艦艇が、その後どのような運命をたどったのか。復員輸送に使われた艦。機雷掃海に従事した艦。そして、解体されていった艦。

(この「艦」は「ふね」と読みましょうね。時代考証間違えてる作品がたまにあります)

 

僕が持っているのは復刻版ではなく、初版。

この本に載っている終戦時に残っていた艦艇の一覧を眺めながら、「この中から、ゴジラと戦える艦を復活させるとしたら?」などと考えてみる。(海防艦以降は引用省略)

 

 

まず、戦艦。

長門。

これは、あり得たら最高ですね。ただし、かなりのIFです。

史実では長門は1946年、ビキニ環礁で行われた原爆実験「クロスロード作戦」に使用され、沈没しています。

だから、「ビキニ環礁で完全には破壊されなかった世界線」なら、長門の復活もあり得る。しかも、「柱島沖の海底に沈んだ陸奥から補修パーツを取ってくる」なんて設定にしたら、面白いでしょう。

 

次に航空母艦。

これは、どれも可能性があります。

とくに、葛城。

終戦時に残っていた日本海軍最後の大型空母です。

(上記の表に無いのは動けるからです)

戦後は復員輸送艦として使われ、最終的には解体されました。

でも、『ゴジラ-0.0』の世界ではどうでしょう。

もし日本政府が、「またゴジラが来るかもしれない」と考えていたら。

葛城を解体せず、どこかで密かに修理していた。そして1949年。再び飛行甲板に航空機が並ぶ。

 

そして、大淀。

これもいい。

大淀は、艦隊旗艦・司令部機能を重視して建造された巡洋艦です。

『ゴジラ-0.0』で、軍艦そのものが主役になるとは限りません。

むしろ、複数の艦艇を束ねる「司令艦」のような役割なら、大淀は非常に似合う。

「大淀より各艦へ」なんて無線が入ったら、それだけで上がります。

 

そして、航空巡洋艦・利根。

艦の前部に主砲塔4基を集中し、後部を飛行機発進甲板・水上偵察機待機所とした、第二次世界大戦当時としては珍しい艦型。後部甲板にカタパルトを備え、水上偵察機を運用した艦です。このカタパルトから、何かを発進させる。

これも、ものすごく画になります。

ただし、利根も史実では1945年に大破着底し、戦後解体されています。

したがって、現役復帰するなら、こちらもかなり大きな「歴史改変」が必要です。

でも、ゴジラ映画ですからね。多少の歴史改変は、許してもらいましょう。

 

そして、駆逐艦。

ここは、涼月でしょう。

天一号作戦から奇跡の帰還を果たした駆逐艦です。

艦首と舵を失っても後退航法で生還したというエピソードが有名ですね。

終戦後、若松港(福岡県北九州市)の軍艦防波堤として今日に至るまで港を守る任務についています。この「戦争を生き残った」という物語性がいい。

ゴジラと戦う艦艇の中に、「戦争を生き延びた艦」がいる。

これは『ゴジラ-1.0』から続く物語としても、かなり意味があると思います。

 

そして最後。

やっぱり、雪風。

これはもう、かなり期待していいのではないでしょうか。

『ゴジラ-0.0』では、田中美央さんが再び堀田辰雄艦長を演じます。

あの人が、また出てくる。ということは、「雪風」にも、何らかの形で期待してしまいますよね。

史実の雪風は、終戦後も復員輸送に従事し、1947年に中華民国へ引き渡されました。だから1949年の日本に「日本海軍の雪風」がいるとすれば、これも歴史改変。

(丹陽という民国名での登場かもですが)

でも、幸運艦・雪風が、もう一度ゴジラの前に現れる。

この絵は、見てみたい。

 

そして、もう一つ。

今回の予告映像には、二式大艇。つまり二式飛行艇が登場しています。

これはもう、予想ではなく、実際に映像で確認できるものです。

前作の『ゴジラ-1.0』は震電だった。今度は二式大艇。

 


山崎貴監督、旧日本軍の「カッコいいもの」を、かなり分かっていらっしゃる。

しかも二式大艇は、艦載機ではありません。飛行艇です。

 

ということは、「A-1はどこから飛ぶのか?」という問題と、「二式大艇は何をするのか?」という問題が、別々に存在するわけです。

 

大艇でゴジラをおびき寄せている風なシーンがあります。

あと、大和の徹甲弾みたいな形の爆弾を水平爆撃するシーンも。

あれは何なんだろう。

 

震電の再起用は確定。

 

 

量産型になってるかもですが。これは楽しみ。

 

さて、ここまで来ると、僕の『ゴジラ-0.0』登場艦艇予想はこんな感じ。

 

本命 雪風(『ゴジラ −1.0』のわだつみ作戦の時のお姿)

 

対抗 葛城

 

司令艦 大淀

 

映える艦 利根

 

歴史を背負う艦 涼月

 

超大穴 長門

 


「イ号400」から発艦する「晴嵐」や、航戦の「伊勢/日向」から射出する「彗星」や「瑞雲」も観てみたいところですが。

 

 

史実ではどの艦も1949年まで現役の軍艦として残ってはいません。

ですから、これはあくまでも、「もし『ゴジラ-0.0』の世界で、戦後に旧海軍艦艇を修復・復活させていたら?」という、勝手な世界線です。

こういうことを考えている時間が、映画公開前の一番楽しい時間だったりします。

 

そして、もう一つ。

映画の中で、どんな艦艇が出てくるにしても、そこには1945年8月15日を生き延びた艦艇たちの「その後」があります。

 

戦争が終わっても、復員輸送をして、機雷を掃海して、人を故郷へ送り届けて、そして最後には解体されていった艦艇たち。

 

その「戦後」を、もしゴジラ映画がもう一度拾い上げるのだとしたら。

これは楽しみです。

さて、僕の予想は当たるでしょうか。

 

答え合わせは、11月3日。

ゴジラの日。

どんな「艦(ふね)」が、再び海へ出てくるのか。

0630 起床 晴 ついに僕が旅立つときが、来ているのか?

血圧値 130/84/70 酸素飽和度 98% 体温 36.2℃ 体重 68.7キロ 運勢 The Empress 

 

今度はグランドキャニオンで洪水だし、台風が復活したし。

ほんと、認識が追いつかない事態が、次から次へと起きています。

 

 

それなのに、窓の外は、何もなかったような夏空。

昨日から新学期でした、というところも多いのかな。

 

 


これはしかし、いったい何が起きているんだろう。

 


こうなってくると、そろそろ僕も、この「世界」を救いに行く冒険の旅に出なくちゃならないのかな。

今夜突然、「あなたは勇者に選ばれました」なんて言われて、謎のパーティに誘われたら、どうしようかな。

 

HPもMPも超低め。

しかも足弱組。

戦士には、とてもなれそうにない。

魔法使いも、MP不足で早々に力尽きそうだ。

 

でも、運のパラメーターだけは、そこそこあると思う。

だったら、「老賢者」みたいな立ち位置は、どうでしょう。

 

これまで生きてきた分だけ、多少は知っている。

昔のことも、映画のことも、本のことも、歴史のことも。

たぶん、若い勇者たちが知らないことを、いくつか知っている。

役に立つかどうかは、分からないけれど。

たまに、ぶつぶつ何か言う、みたいな。

(せめて回復呪文くらいはできないとね)

 

それに、あの入・退院以来、「死が、そんなに怖くない」というのも、一応の売りかな。

冒険者としては、案外、大事な能力かもしれない。

 

 

というわけで。

もし今夜、本当に誰かが迎えに来たら。

杖を一本持って。

老賢者として。

一丁、やってやりますか。

0630 起床 曇 天災にホワイダニット(Why done it?)はあるのか? 「誰かの責任だ」と単純化することはできない。

血圧値 125/80/71 酸素飽和度 98% 体温 36.3℃ 体重 67.4キロ 運勢 The Hermit :R

 

「これまで経験したことがない」という言葉を、この夏、僕たちは何度聞いたでしょう。

 

今度は福井県で大雨、そしてネパールの土石流。

世界各地で、想像を超える事態が起きています。

 

 

「これまで経験したことがない」という言葉は、以前なら、人生の中でそう何度も聞く言葉ではありませんでした。

ところが今は、ニュースを見ていると、こういう言葉のめじろ押しです。

 

「観測史上最大」「想定を超える」「記録的」「これまでに経験したことのない」

 

そうした「記録」が、次々に更新されているように感じます。

だとすれば、問題は個々の災害だけではない。

私たちが「普通」と考えてきた世界のほうが、変わり始めているのではないでしょうか。

 

「これまで経験したことのない現象」が、加速度的に更新され続けているように見える現状を、僕たちはどう考えたら良いのでしょうか?

 

①本当に極端な現象が増えている。

②観測網が発達して、以前なら見逃していた現象まで記録されるようになった。

③人口・都市・インフラが危険な場所まで広がり、「災害」として認識される機会が増えた。

 

「全部が地球環境の変化のせいだ」と即断するのは危険です。

しかし一方で、気候変動によって極端な高温や大雨などの発生確率や強度が変化していることは、すでに科学的にかなり確立した領域です。

 

昔の防災は、「過去に起きた最大級の災害を想定する」という考え方が強かった。

ところが、過去最大→想定を超える→新しい過去最大になる→またそれを超える、

ということが繰り返されると、「過去」を基準にして未来を想定することそのものが、難しくなってきます。

 

つまり、「想定外」が、想定外ではなくなってきた。

ここが非常に大きな変化だと思います。

 

「100年に一度」という言葉も、本来は「100年ごとに一度起きる」という意味ではありません。

ある規模の現象が、一定の確率で起きるという統計的な概念です。

ところが僕たちはつい、「100年に一度だから、自分のところでは滅多に起きない」

と受け取ろうとしてしまう。

 

実際には、気候条件そのものが変われば、その確率分布を過去と同じものとして扱えなくなる場合があるにもかかわらず。

 

 

ミステリーなら、事件には犯人がいる。

「誰がやったのか」というフーダニット(Who done it?)がある。

そして名探偵は、「なぜ犯人は、その犯罪を起こしたのか」というホワイダニット(Why done it?)を解き明かします。

 


ところが相手が天災では、「なぜ、ここで、今、この規模で起きたのか」を問うても、そこには「犯人」がいません。

 

台風、大雨、地震、土石流。

 

気象学や地質学によって「発生メカニズム」はかなり説明できます。

しかし、「なぜこの人が被災しなければならなかったのか」という問いになると、これは科学の説明だけでは届かない領域になります。

 

「どうして」ではなく、「なぜ起きたのか」という問いは難しい。

その問いは科学だけではなく、哲学の領域にまで踏み込もうとしているのです。

 

しかも現代では、さらに難しい問題があります。

「これは自然災害なのか、それとも人間が作った災害なのか」という境界です。

 

温暖化、都市化、河川改修、森林開発、斜面開発、土地利用。

 

自然現象そのものは人間の意思とは無関係でも、被害の大きさには人間の選択が関わっている場合があります。

 

だから、「天災だから仕方がない」という一言では片づけられない。

一方で、「誰かの責任だ」と単純化することもできない。

 

このあいだにある巨大な空白を、どう考えるか。

犯人のいない事件ほど、解決するのが難しい。

 

従来の災害論は、「何が起きたのか」を解明することに重きを置いていました。

気象学なら、「この湿った空気が流れ込み、前線が停滞し、積乱雲が次々発生した」

地震学なら、「この断層が動いた」と説明できます。

 

しかし今、僕たちが突きつけられているのは、「なぜ、これほどまでに極端な現象が続くのか」

さらに、「これから何を基準にして備えればいいのか」「人間は、過去に経験したことのない未来を、どう想定するのか」という問いです。

 

これは単なる自然科学の問題ではなく、文明そのものの問題になっていると僕は思います。

0630 起床 曇 「用途不明という夢」の解明② 「分からない」で終わる言葉ではなく、未来の研究者への宿題。

血圧値 128/85/60 酸素飽和度 98% 体温 36.0℃ 体重 67.5キロ 運勢 The Devil

 

前回の続きです。

 

0630 起床 曇 「用途不明という夢」の解明① AIはどこまで迫れるのか、聞いてみよう。 - にこたろう読書室の日乗

 


⑤ リュクルゴスの杯

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これは少し違うタイプです。

 

「用途不明」ではなく、「仕組みが分からなかったもの」です。

古代ローマのガラス器で、光の当たり方によって、緑色にも赤色にも見える。

昔の人にとっては、まさに魔法です。

ところが現代の分析によって、ガラスに極微量の金や銀などが含まれ、そのナノ粒子によって光の見え方が変化することが分かりました。

これは、科学分析+顕微鏡+物理学+化学の勝利です。

 

そして、ここにAIによる画像解析や材料分析が加われば、古代の製造技術を「逆算」する研究は、さらに進むでしょう。

 


⑥ ネブラ・スカイ・ディスク

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Fulldome-Produktionen aus Hamburg für Ihr Planetarium.

 

ドイツで発見された青銅器時代の円盤です。

表面には金色の、太陽・三日月・プレアデス星団と考えられるものが配置されています。

これは「何なのか分からない」というより、「何を表しているのかはかなり分かってきた。しかし、具体的にどう使ったのかが問題」というタイプです。

 

実際、太陽年と太陰年を調整するための知識を示すものではないか、と考えられています。

こういうものは、AIやコンピューターによる天文学的シミュレーションと相性がいい。

古代の人が見ていた空を再現して、「この配置は、いつ、どのような天体現象と一致するのか?」を検証できるからです。

 


⑦ イースター島のロンゴロンゴ

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これは、「文字が分からない」タイプです。

イースター島の木板などに刻まれた謎の記号。

最大の問題は、資料が少なすぎること。

AIによる画像認識で、同じ記号を分類したり、記号同士の並び方を分析したりすることはできます。

しかし、「この記号は何という音なのか」「これは文字なのか、記号なのか」「どんな言語なのか」となると、有意なデータがありません。

 

つまり、AIがどれほど賢くても、過去の人類が残してくれた証拠そのものを、勝手に増やすことはできない。

これは、AI時代になっても変わらない重要な限界でしょう。

 


⑧ スコットランドの「謎の石球」

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新石器時代のスコットランドから出てくる、奇妙な装飾石球。

大きさは手のひら程度。

表面に複雑な幾何学模様が彫られています。

 

400点以上が知られていますが、具体的な用途については、いまだ決着していません。権力や威信を示す象徴だったという説、武器だったという説など、さまざまな解釈があります。

 

こういうものこそ、AIにとって面白い対象でしょう。

数百個、あるいは数千個を3Dスキャンして、模様・大きさ・重量・石材・摩耗・発見場所・墓との関係・他の遺物との共伴関係などを全部データ化する。

すると、人間なら気づかなかった、「このタイプの石球は、特定の種類の遺跡から出やすい」というような相関が見つかるかもしれません。

 


⑨そして、ナスカの地上絵

 

 

ここで最初の話に戻ります。

 

AIによる考古学研究は、もう「未来の話」ではありません。

2026年、山形大学のナスカ研究所とIBM Researchの研究チームが、高解像度画像をAIで解析し、わずか6か月で300以上の新しい地上絵を特定しました。

これによって、既知の地上絵の数がほぼ倍になったと報じられています。

 

これは非常に象徴的です。

 

AIが、「古代人が残したものを解釈した」のではなく、まず、「人間が見落としていた古代人の痕跡を発見した」のです。

これは、考古学にとってものすごく大きな変化ではないでしょうか。

 


 

これからは、「AIが用途不明品を解明する」というより、「考古学がAIによって、これまでにない規模の集合知科学になる」と考えたほうが面白いかもしれません。

 

今までは、「この壺は何だろう?」という個別鑑定でした。

これからは、世界中の博物館にある「何だか分からないもの」を、可能な限りデジタル化する。

そして、形状 × 材質 × 寸法 × 摩耗 × 出土地 × 時代 × 周辺遺物 × 埋葬状況 × 文献 × 類似品をAIに解析させる。

すると、「この謎の品物は、実はヨーロッパのこの地方にある別の遺物と極めて高い類似性がある」とか、「これまで別々の道具と思われていた500点が、実は同じ用途だった」という発見が出てくるかもしれません。

 

もちろん、AIが考古学者に取って代わるわけではありません。

むしろ、考古学者が仮説を立て、AIが膨大な資料を比較し、人間が実験によって確かめる。

そんな関係になるのでしょう。

「用途不明」には、いろいろな「分からない」がある。

考えてみると、「用途不明」という言葉も、一括りにはできません。

 

① 構造は分かるが、用途が分からない→ローマ12面体

② 仕組みは分かるが、実際の使用目的が分からない→バグダッド電池

③ 文字や記号の意味が分からない→ファイストスの円盤、ロンゴロンゴ

④ 物体は分かるが、社会的な意味が分からない→スコットランドの石球

 

そして、これらに共通しているのは、「物体そのものが、過去から届いた証拠だ」ということです。

AIが最も力を発揮するのも、そこでしょう。

一個の「謎」を眺めるだけではなく、世界中の何万、何十万という資料を比較する。

人間の頭では到底できなかった規模で、「似ているもの」「違うもの」「一緒に出てくるもの」「同じ時代に現れるもの」を探していく。

 

そして最後に残るのが、「では、古代の人は何を考えていたのか?」という問いなのかもしれません。

 

これは、AIにも簡単には答えられないでしょう。

なぜなら、「何のために作ったのか」という問いの先には、人間の意図があるからです。

博物館には、まだ名前のないものがたくさん眠っている。

そう考えると、博物館という場所が、ちょっと違って見えてきます。

 

「用途不明」というラベルは、「分からない」で終わる言葉ではなく、未来の研究者への宿題、なのかもしれません。

 

そして、その宿題を解く机の向かい側に、これからはAIが座っている。

そんな「未来の博物館」が、もう始まりつつあるのかもしれません。

 

 

0630 起床 曇 「用途不明という夢」の解明① AIはどこまで迫れるのか、聞いてみよう。

血圧値 130/82/72 酸素飽和度 98% 体温 36.3℃ 体重 67.9キロ 運勢 Judgement :R

 

博物館は、古今東西のいろいろな「モノ」を収集し、研究し、展示する場所です。

ただし、その「モノ」は、必ずしも博物館の建物の中に収まる大きさとは限りません。

ピラミッドも、ナスカの地上絵も、博物館そのものが収蔵することはできませんが、考古学や文化財研究の重要な対象です。

 

 

 

そして、博物館に並ぶ「モノ」には、「形」「材質」「時代」「出土地」「用途」などの情報が付けられています。

 

このなかで、とくに僕たちの興味を引くのが、「用途不明」というラベルです。

モノが人間によって作られたものである以上、そこには何らかの目的があったはずです。

ところが、「これは何だろう?」「何のために作ったのだろう?」

どうにも分からない。

そこに、悠久の夢があります。

 

 

そして、こうした「分からないもの」に、AIはこれからどこまで迫っていくのでしょうか。

楽しみでもあるし、ちょっと人として悔しくもありますね。

そこでチャットくんに、小さめなモノに限定して、代表的な「用途不明」の実例を挙げてもらい、AI時代にはこれらをどう考えることができるのか、聞いてみました。

 

① ローマの「謎の12面体」

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まず、これですね。

 

ローマン・ドデカヘドロン(Roman dodecahedron)。

なんか怪獣の名前みたいですね。

紀元2~4世紀ごろ、ローマ帝国の北西部を中心に見つかる、青銅製の小さな12面体です。

12個の五角形の面があり、それぞれに大きさの違う円形の穴が開いている。

そして、20個の頂点には小さな突起があります。

これまでに120点余りが発見されていますが、古代ローマ人がこれを何と呼び、何に使ったのかを説明する文献や図像は、今のところ見つかっていません。

しかも、出土地も軍事施設、集落、墓、貯蔵庫などさまざまです。

 

だから、測量器・距離測定器・天体観測器・ロウソク立て・サイコロ・編み物用具・玩具・王笏の先端・宗教儀礼の道具……と、実にさまざまな説が出ています。

 

そして面白いことに、2026年になっても新説が出ています。

2026年5月に発表された実験考古学の研究では、これを一定形状の蝋製品を作るための「成形具」として使えたのではないか、という仮説が実験されました。

3Dプリントした模型を使い、柔らかくした蝋を押し込んでみると、一定の形をした小さな蝋製品を繰り返し作ることができたというのです。

 

これはなかなか面白い。

ただし、「謎が解けた!」という話ではありません。

研究そのものも、古代人が実際にその目的で作ったことを証明したわけではなく、「この用途なら、この不思議な形には機能的な意味がある」というところまでです。

つまり、仮説を、実際に作って、使ってみる。

これが実験考古学です。

AI時代の考古学は、こうした実験と組み合わせることで、さらに面白くなるでしょう。

 


② アンティキティラ島の機械

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Антикитерский механизм раскрывает свои новые секреты / Хабр

 

これは逆に、「科学技術によって、かなり正体が分かってきたもの」です。

紀元前2世紀ごろの古代ギリシャの機械。

 

大量の歯車が組み込まれていて、太陽や月の運行、月の満ち欠け、暦、日食・月食などを計算する、いわば古代の天文計算機でした。

1900~1901年に海底から引き上げられたときには、腐食した金属片の集まりにすぎませんでした。

ところが、X線CT・高精細画像・3D復元・歯車の解析・古代ギリシャ語の文字の読み取りなどを組み合わせることで、内部の構造が少しずつ見えてきました。

 

これは、今回のテーマにとって非常に重要な例です。

「分からないもの」は、AIだけで解決するわけではありません。

人間の専門知識+科学技術+デジタル解析+AIという組み合わせによって、少しずつ謎に迫っていく。

そんな時代になってきた、ということですね。

 


③ ファイストスの円盤

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Крит - Археологический музей Ираклиона | Турнавигатор

 

これは、また別のタイプです。

 

クレタ島で発見された粘土製の円盤。

紀元前2千年紀ごろのものと考えられ、両面に螺旋状に謎の記号が並んでいます。

問題は、この文字が読めない。

しかも、この文字体系を大量に記した別の資料がありません。

つまり、比較対象がほとんどない。

これはAIにとっても非常に難しい問題です。

たとえば、「この未知の文字を解読してください」と言っても、比較できる文章がなければ、統計的な言語解析には限界があります。

ロゼッタ・ストーンのように、「未知の文字+既知の文字」という対訳資料があれば、AIは猛烈な力を発揮するでしょう。

ところがファイストスの円盤には、その「鍵」がない。

そもそも、この記号が通常の意味での「文字」なのかどうかすら、完全には確定していません。

 

ここには、AIが得意な謎と、AIでも苦手な謎がある、という重要な問題があります。

 


④ バグダッド電池

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これも有名です。

 

陶器の壺の中に、銅製の筒・鉄棒・瀝青(アスファルト系の物質)が組み込まれたもの。

「酸性の液体を入れれば電池として働く」という再現実験から、古代の電池だったのではないか?という説が生まれました。

しかし、「電池として機能する」ことと、「実際に電池として使った」ことは別です。

現代の再現実験で電圧が発生したとしても、それだけで古代人が電池として利用した証拠にはなりません。

 

ここでもAIが、「この構造なら電池として機能する」ところまでは検討できても、「だから古代人は電池として使った」という人間の意図までは証明できない。

ここが、考古学の難しいところです。

 


 

以下、次回に続く。