血圧値 130/84/89 酸素飽和度 98% 体温 36.1℃ 体重 68.6キロ
去年の11月から進行中の「皮靴を造る」ミッションですが。
動きがありました。
「仮縫いができたので、来てください!」というご連絡。
去年、足の寸法を測ってから、半年が経過しました。
手工品だから、当然同時進行している他のお客さんの靴があるでしょう。
まあ、1年はみてほしい、とのことでした。
というわけで、電車に乗って新百合ヶ丘駅近くの工房へ。
「BARBAROLE(バルバローレ)」という工房です。
棚にはたくさんの木型が並べてあります。
木型(シューラスト)とは、靴型と呼ばれる、靴を製造する時の足型です。
昔は木製だったため「木型(きがた)」と言いますが、現在はプラスチック製が主流のため、「プラ型(ぷらがた)」とも呼ばれます。
僕のは、これ。
へえ、僕の足はこういう形なのね。
当然左右は微妙に違うらしい。
前回採寸した数値に従って、プラスティック樹脂のマテリアルを削って作られた木型。昔はオール木材だったのです。
微妙な部分は皮を貼って微調整。
最近は3Dスキャナで画像を起こして、3Dプリンタでレジン型を造ってしまうという職人さんも多いそうですが、親方は昔ながらの手技でこの型を造ります。
いいなあ、そういうこだわり。
ワンオフを造るわけですからね。
僕はこれまで、自転車と釣竿はオーダーしたことがあるなあ。
まあ、各ジャンル一生に一つくらいはね、オーダーしてみたいですよねえ。
人生、1回きりですからねえ。
これに皮をあてがいながら、形を決めるわけですね。
なるほど。そうすれば、足にぴったりの靴ができる!
この型があれば、2号、3号という、別のバリエーションの靴も造ることができる。
(かなりリーズナブルな価格になるのかな)
人によって足の形は様々ですが、足の指の長さによって、大きく三つのタイプに分けることができます。
1、母趾(親指)が一番長い「エジプト型」(上図の左)
2、第二趾が一番長い「ギリシャ型」(上図の中央)
3、どの趾(指)もほぼ同じ長さの「スクエア型」(上図の右)
の三つのタイプに大別することができます。
日本人は、「エジプト型」が一番多く、次いで「ギリシャ型」、一番少ないのは「スクエア型」と言われています。
僕はギリシア型みたいです。
極端なギリシャ型の人の場合、オブリークトゥなどの内振りの丸い形の紳士靴でジャストフィットの靴を履くと、第三趾と第四趾あたりが当たってしまい、普段履いているサイズより一つ上のサイズでないと履けません。そうすると、全体的に少しゆるくなってしまいます。つま先がやや長めのロングノーズの靴や、ラウンドトゥなどの靴では、ジャストフィットでどの趾(指)も当たらず快適に履けます。靴の捨て寸にうまく長めの趾(指)が収まる感じです。
僕はそこまで極端ではないようですが。
そしてこれ。
今日は「これ」を履いてみる、というミッションだったのです。
おお、だいぶ出来たじゃない。
これが仮縫い?
って、思いますよねえ。
ちょっと外の道を歩いてみましょう。
ということで、ちょっとお散歩。
前回は気がつかなかったのですが、近所に鉄道模型店がある。
「railwaysしんゆり湘南ライン」
すぐそばを小田急線が通っています。
良い感じのロケーションです。
今度寄ってみようかな。
工房に戻って。
とても足にぴったりした感じなのですが、これでもちょっと緩めに調整しているそうです。
若い人はもっとぴちぴちにするらしい。
年齢によって、筋肉の質とか量が違うから!
まあ、大体良いでしょう、ということで、親方が何やら彫刻刀の親分みたいなやつを取り出して。
なんと、つま先とかかと部分に、切込み窓を開けてしまいました!
これは、ダミーの靴なんだそうです。
なので底とかは縫っていない。
貼ってあるのです。皮も別のものです。
驚いたなあ。
これだけでも履けそうな感じがするのに。
こうやって同じ寸法で造って、今度はかかととつま先のフィット感を窓を開けて直接測って、この計測データを元に、さらに本番を造るんだそうです。
まあ、一種の仮縫い?
というわけで、ここからいよいよ本番の製作が始まることになりました。
次にこの工房を訪れるときは、見事完成の時だそうです。
なんか大変そうですが、とても楽しみですね!