血圧値 120/82/67 酸素飽和度 98% 体温 36.2℃ 体重 67.3キロ
昨日の目黒通りで見た、黄金の夕映え。シャンパンゴールド。
明けて、今朝は完璧な青空。雲一つありません。
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「靴を作る」の続報です。
さっそく新百合ヶ丘駅で待ち合わせをして、駅からほど近い住宅地にある高宮遼さんの自宅兼工房「BARBAROLE(バルバローレ)」にお邪魔しました。
犬が三匹いる!
プロフィールをご紹介しましょう。
BARBAROLE(バルバローレ)/高宮 遼
洒脱な抜け感を醸す、気負わない仕立て靴。
2019年に神奈川で自身のブランドをスタートさせた高宮氏は、ロベルト・ウゴリーニで3年間の修業経験をもつ。
底付けだけでなく、木型作りについてもウゴリーニ氏から手ほどきを受けたそうだ。緊張感の高い靴よりも、どこか隙のある表情に惹かれるという高宮氏。
4アイレットのチャッカブーツも、やや幅広に設計されたスクエアトウが流麗なフォルムに素朴な表情を添えている。クラシックスタイルもカジュアル傾向が強まる今、日常で楽しむビスポークシューズとして重宝しそうだ。
オーダー時はインスタグラム@barbarole_shoemakerのDMにて要アポイント。
僕がお邪魔した時の、工房の高宮さん。
弦楽器の工房と雰囲気が似ています。
高宮さん、お洒落な雰囲気で、いかにもイタリアの靴職人、の風貌。
マエストロだから、職人にして芸術家、という感じです。
棚には木型の数々。
サイズが何センチ、というアバウトなものではなくて、それぞれの発注者の足の、精密なコピーなのですね。
そうそう、お知り合いの女性に、自分の服とか靴のサイズを知らないっていう人がいます。そういうものは全部職人の人が測って、あとは出来上がったものを持ってきてくれる、かららしい。凄い。
人生とは、いろいろ、ですね。
木材を削って、微調整は皮を張って成形する。
あとはこの木型をベースに、靴を作製するのですね。
なので、自分の足にぴったり。
もはや、彫刻のレベルですね。
正確な木型を一つ作っておけば、それを元にいろいろなバリエーションの靴を作ることができる。大人の人間の足って、それほど経年変化するものでもないし。
仕立て洋服の型紙みたいなものかな。
これの作製に、数か月かかる。
作業台。
弦楽器工房のタイプより、机や椅子が低いです。
主に膝の上で作業するためだそうです。
これはまじで腰に負担がかかりますね。
大変。
というわけで、木型の作製から始まります。
それにはまず、データの収集。
なにごとも、工作は正確な寸法から。
これは弦楽器も同じね。
足の測定中。
非情にアナログな感じが、かえって新鮮。
念のため、写真も撮っておきます。
足の右と左は、当然ながら違います。
仏足石みたい。
この設計図があれば、3Dの足型模型が起こせます。
最近では3Dスキャナとレジンプリンタなどを使って、もっと簡単に、自動的に作る方法もあるようですが、それだと生のリアル足首フィギュアができるだけで、その周りを覆う靴との整合は微妙なもののようです。
結局、アナログの感性に戻ることになる。
こういうやつ。
西欧古来の伝統的手法が、匠の技として光ります。
面白いなあ。
ちなみにこの木型を「ラスト」と呼びますが、このような技法が生まれたのは15世紀ころのイングランドのようです。
ただこれはあくまでも手法の進化であって革靴の生産量が西欧で急激に増えた訳ではない。
革靴の歴史を大きく動かし始めたのは17世紀の、ピューリタン革命の指導者でもある「オリバー・クロムウェル」だそうです。
この辺については、とても面白いので、また別稿で考えましょう。
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ほぼ1年かけて作る靴。
待っている間も、愉しい。
良いものができて、それを履いて、好きなところに出かけていく。
それも愉しい。
死んじゃったら履けないし、寝たきりになっても履けない。
そうならない明日が来ると良いなあ、という願掛けのようなものですね!
目標があると、明るくなる。
フラグとは、そういうものだと思います。
せっかくだから、進捗状況をこのブログで、ときどきリポートしましょう。