にこたろう読書室の日乗

死なないうちは生きている。手のひらは太陽に!

0600 起床 気分快 曇 伯爵の蓄音機コンサート、第2弾。第20回 蓄音器の會 枝香庵Flat(銀座)。小さな巨人、ですね。

血圧値 125/76/67 酸素飽和度 98% 体温 36.0℃ 体重 69.7キロ

 

今朝は小雨が降っていて、気温は10℃もダウン。

寒気が通過するため、関東は不安定なお天気になりますね。

春の嵐

 

それにしても、昨日は暑かったですねえ。

27℃越えの銀座のお昼過ぎ。

伯爵の蓄音機の会にまた行って来ました。

 

今回はポータブルの蓄音機。

演奏曲目はオール・フルトヴェングラーの小曲集です。

 

 

ポータブル蓄音器によるレコードコンサート
第20回 蓄音器の會
2024年3月31日(日)14時00分開演(13時30分開場)
枝香庵Flat(銀座)
蓄音機演奏:藤森 朗

 

「枝香庵」(えこうあん)は、銀座あるあるの小さな可愛らしい画廊です。

到着してみて、蓄音機の演奏場所としてなぜここが選ばれているのか、伯爵の意図が瞬時にわかりました。 

 

「枝香=エコー」、素晴らしく反響の良い、ライヴな環境の部屋だったのです。

 

画廊の一辺の壁際の床に、あえてじか置きに設置されるのがこの蓄音機。

これは別日の写真ですが、例のワンちゃんの額縁が可愛いですね。

 

写真の説明はありません。

 

写真の説明はありません。

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(下の写真は民音音楽資料館所蔵の同形機)

 

 

ディスク式蓄音機 「H.M.V.102型」
[英国(グレートブリテン及び北アイルランド連合王国)]
製作者:The Gramophone Company Ltd. Hayes Middlesex
製作年:1930年
サイズ:H15cm、W29cm、D41.5cm

 

イギリス・グラモフォン社によるポータブル蓄音機。初期型の101型に続いて発売され、一般的には102型に人気があったといいます。

 

見た目、よく見るラッパ型の拡声ユニットがありませんが、本体にバックロードホーンのように内蔵されているとのことです。

ハンドヘルド仕様ですからね。あれは持ち歩けない。

 

アームをそのまま奥のスタンドに収納し、蓋を閉めますと旅行に持ち出す小型のスーツケースと同じようなデザインです。ハンドキャリーが可能なコンパクトモデルです。

良い感じですね。

 

前回聴かせていただいたのは大型機種でしたから、ポータブル機は性能的にどうなのかな、と興味を持って参加させていただきました。

 

0630 起床 気分快 晴 ちゃんとした蓄音機で素晴らしいワルターのマーラーの5番を聴きました。驚きしかない。 - にこたろう読書室の日乗

 

演奏されたのはこういう曲。

 

フルトヴェングラー指揮、伯林フィル

モーツァルト:セレナード第13番
《アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク》ト長調 K. 525
Mozart: Serenata Nr. 13 „Eine Kleine Nacht Musik“ G Dur K. 525
Grammophon Meisterklasse 67182/67184 1936年録音

モーツァルト:歌劇《フィガロの結婚》序曲
Mozart: “The Marriage of Figaro" Overture
Decca CA.8187 A 1933年録音

メンデルスゾーン:《真夏の夢》序曲 作品61
Mendelssohn: A Midsummer Night's Dream Op. 61
Grammophon 66925/26 1929年録音

ウェーバー:舞踏への勧誘 作品65
Weber: "Invitation to the dance" Op.65
Polydor 67056 1932年録音

 

フルトヴェングラーモーツアルトの録音はかなり少ないと思いますが、『アイネ・クライネ・ナハト・ムジーク』の商業録音は戦前のこのベルリンフィルのと、戦後のウィーンフィルのがあるだけなのかな。

 

やや早目の、絶妙なテンポのコントロールが素晴らしい。

その躍動する音楽の隅々が、電気を使わない、こんなに小さな手回し蓄音機から、堂々とした響きで再生されることの、驚き。

 

オペラの序曲は規模の大きいフルオーケストラ編成ですから、小さな蓄音機どこまでいけるのかな、と興味津々。

 

生き生きとした躍動のモーツァルト、お洒落で繊細なメンデルスゾーン、濃厚なロマン性の溢れるウェーバー

ちゃんと低弦やホルンの音が聴こえるのは凄いなあ。

アンプ増幅しないのに。

 

前回のマーラーも驚きましたが、今回のポータブル機の実力にもさらに驚かされたイヴェントでした。

 

アンコールの『G線』、『こうもり序曲』も良かったです。

 

ヨハン・シュトラウス:喜歌劇『こうもり』序曲は1937年の録音なので、フルトヴェングラーがポリドールに残した最後のレコードであり、音はすばらしく良い。

 

幕間に伯爵厳選のドイツワインも提供されて、とても愉しいひとときでした。