にこたろう読書室の日乗

死なないうちは生きている。手のひらは太陽に!

0630 起床 気分快 曇 僕の分霊箱を開けてみる話② なんといってもこの「箱」から。僕が最初に買ったLP盤とは?

血圧値 126/90/76 酸素飽和度 98% 体温 36.0℃ 体重 68.4キロ

 

前にも書いたように、レコード媒体との最初の本格的な出会いは、レコード盤(LP盤)からです。

 

じつは今、僕はLPレコードを1枚も持っていません。

22、3歳くらいに整理して、全面的にCDに移行してしまいました。

 

なのでレコード盤が分霊箱といっても、同じ録音を今聴こうとすれば、CD復刻版を買いなおすことになります。(事実、買いなおしたものがかなりあります)

 

本題に入る前に、人生で初めて買って聴いたレコードとはなんだろう、という問題を。

ちょっと記憶があいまいなのですが、おそらくこれだと思う。(現物はもちろん持っていません)

 

ネットオークションに出品されていました。

あるところにはあるものですねえ。

 

 

1973年(昭和46年)、「ギフトパック・シリーズ」。

CBSソニーが、手持ちのソースの中から、ジャンル別に2枚ずつのレコードをカップリングして、初心者の人にも受け入れやすいように企画したシリーズの一つです。

 

これまで高度成長を続けていた日本。

だんだん経済的にも不安定になってきて、人々が混沌としていた時代。

そんな中、香港の俳優のブルース・リー死去のニュースに、日本中、世界中に悲しみが広がりました。


さらにこの年は、日本経済に大きな影響を与えることになる第四次中東戦争の勃発、そしてオイルショック、輪島の横綱昇進、ノストラダムスの大予言の出版など、いろいろなニュースがありました。

 

僕は12歳か。中学生。

そのころ、こんなレコードを買ったんだね。

西洋音楽」なんて、今でも「中二病」と言われるだろうなあ。

 

さて、このレコードの内容。

 

BEETHOVEN:SYMPHONY NO.9 "Choral"/BRUNO WALTER
DVORAK:SYMPHONY NO.9"From the New World"/GEORGE SZELL

ブルーノ・ワルター指揮/コロンビア交響楽団/ベートヴェン:交響曲第9番ニ短調作品125『合唱』
ジョージ・セル指揮/クリーヴランド管弦楽団/ドヴォルザーク交響曲第9番ホ短調作品95『新世界から』

レーベル: CBS/Sony SOCH-3-4

 

帯文にあるように、今世紀の生んだ今は亡き2大巨匠と、人気2大作曲家の、最後の交響曲「第9番」(合唱/新世界)。

 

CBSが遺した2大巨匠の畢生のステレオ録音。

 

今見ても、なかなかセンスの良い選曲でしたねえ。

セルとワルターですからね。ちょっとマニアックだし。

 

お陰で僕は、この西洋音楽という巨大な海のかなたに、あっという間に誘い込まれてしまいました。そして、今があります。

 

この辺りを押さえてから、僕の分霊箱の話に入りましょう。

 

箱といえば、これを持っています。

入手したのは数年前、つまり入院する前になりますが。

 

 

ブルーノ・ワルター/ザ・コンプリート・コロンビア・アルバム・コレクション(77CD)

 

ワルター箱」というもので、まさに「箱」に入ってます。

CD77枚のセット!

 

フルトヴェングラートスカニーニと並び、20世紀最大の指揮者と賞されるブルーノ・ワルター

ナチズムの蔓延するヨーロッパを離れ、アメリカに亡命したワルターが、1941年から亡くなる前年の1961年までアメリカのコロンビア・レコード(現ソニー・クラシカル)に残したすべての録音をCD77枚にまとめたボックスセットです。

 

ワルターはその長い音楽活動の中で、レコード録音を特に重要視したパイオニア演奏家の一人でした。

また、カラヤンと同様に、録音技術の進歩に応じて、同じ曲を繰り返し録音し、それが音楽家としての成長・円熟をも記録することになった演奏家でした。

このボックスセットには、そうしたワルターアメリカ・コロンビアへの録音がほぼ発売年代順に収録されています。

ワルター個人にとっての「分霊箱」であるわけです。

 

 

LPレコードのジャケットを復元した紙製のホルダーに、その内容をCD復刻したものが入ってます。

 

 

裏面には当時の解説文のイメージが印刷されています。

これは良いセンス。ちっちゃくてよく視えないけど。

 

当然CD1枚の容量はLP1枚より大きいのですが、この場合、元の分量のままになってます。

CDのお皿にLPの模様みたいなデザインが表現されているのがお洒落です。

 

 

かなりの厚さの資料集みたいな付録が付いてます。

 

これを全部まとめて僕の「分霊箱」というつもりはないのです。

77枚をすべてLPレコードで持っていたわけではないし。

初めて聴く録音もたくさんあります。

今回初リリースの音源もあります。

 

この中から、とりあえずハリポタになぞらえて「8つの分霊箱」にあたる8枚のレコードというのを厳選して、それに沿っていろいろ思い出し、考えてみようかと思います。 

終活の一環として。

 

以下次号。