にこたろう読書室の日乗

死なないうちは生きている。手のひらは太陽に!

0600 起床 気分快 晴 【たまにはオーディオの話を】(1)ALPINE製の16cmフルレンジ スピーカーユニット  DDDS7。オーディオの趣味も僕にはありました。

血圧値 127/87/75 酸素飽和度 99% 体温 36.5℃ 体重 68.2キロ

 

そうだった、オーディオの趣味、というものも僕にはありました。

「ありました」と過去形なのは、ここのところ10数年、ご無沙汰しているからです。

 

しばらく忘れていたのは、やはりデジタル化の波と、ここ20年間くらいの情報革命のはざまで、スピーカーの自作とかもろもろアナログないろいろなことが、とてもマニアックな、チープな領域になってしまったから、かな?

 

PCの自作の前は、スピーカー自作とか、やってました。

長岡先生とかね、懐かしいなあ。僕の20代前半辺りかな。

 

長岡鉄男先生の全書籍一覧~究極の自作 スピーカー追求道

 

いろいろ思いだすと、僕は手先があまり器用ではないけど、けっこう工作みたいなことが好きだったんだなあ。

 

プラモデルも、初代のブームのときから造ってたし。

今はもはや、「もけんちゅ」とか言って、かなりオタクな世界ですからねえ。

鉄道模型もね。

香坂きのと模型人ーもけんちゅーTV - YouTube

 

例えば、これ。

 

 

廃棄したベランダコンテナの中からでてきたので、ほぼゴミ認定なのですが。

僕が今日までわざわざ残してきた、ということは、それなりの理由があるはずですね!

 

ALPINE製の16cmフルレンジ スピーカーユニット  DDDS7です。

クリアな音でよく鳴り、キラキラとした高音の伸びが秀逸です。

著名オーディオ評論家が推奨していたことでも知られる、知る人ぞ知るフルレンジスピーカーユニット。

メルカリで売っちゃおうかと思いましたが。

 

この青いコーンがお洒落です。

 

 

 

 

 

とっても詳しい研究論文みたいな冊子を持っているはずですが、今、読書室の棚には見当たりません。

 

(追記)

さっき見つかりました。

言わずと知れたコイズミ無線の編集です。

音楽雑誌6社に掲載された評論家15人の記事や特集が載っています。

 

 

自動車とカーオーディオに詳しいかたは、このALPINEという名前でピンときますね。

カー用品 アルパイン(ALPINE Japan)

 

車用に開発したら、凄く良いスピーカーができました、という話なのですが。

 

こういう感想が。

 

ALPINEのDDDSは、同社が車載用の軽量高性能スピーカーを開発する目的で設計されたが、車のドアの中に搭載するためには、軽量かつ薄型のユニットが必要になるが、そのために磁気ひずみを少なくする特許技術を開発した。このユニットを一聴してわかるのは、磁気歪が小さくなると音がこのように澄んで聴こえるものかという目からウロコが落ちるような実感である。

 

方式的にすぐれたフルレンジ・ユニットをそのまま鳴らすとかなりいいバランスの音がする。高能率であること、そして何よりネットワークを使用していないことが大きなメリットになる。限られた市場性のため販売が終了したのは残念である。もしオーディオの全盛期時代にこの特許技術が出現していたら、各社のスピーカーは大きく変わっていたかも知れない。このスピーカーは、コーン紙や全体の音のバランスなどを追い込めば、もっと素晴らしいものとなるだろうが、そのような開発、研究にコストをかけても大きく報われない近代には不遇の技術であることが悔やまれる。

DDDS5 DDDS7

 

「16㎝・フルレンジ・スピーカーユニット」

ちょっと、蘊蓄を。

 

①16cm

コーンの口径が16cmということですね。これは究極の数値で、歴史上各メーカは、このタイプのスピーカーユニットの開発にしのぎを削ってきました。まさにアナログスピーカーの「基本型」。録音場面でのモニタースピーカーとしては今でも使われますね。

 

②フルレンジ

フルレンジは一つのドライバー(ユニット)で低音から高音まで全ての帯域の音を出す方式で、スピーカーの原点と言えます。フルレンジで不満が無い限りはフルレンジを使うのがいいのですが、そのうち「1個では足りない」となって、帯域を分割してそれぞれ専用のドライバーで分業するようになり、マルチウェイが生まれます。一つのドライバーで全ての帯域を担当させる自然さと、それによって生じる不都合。それぞれの帯域に特化したドライバーを各帯域で使うことによる利点とそれによって生じる問題点、それのどちらを優先していくかということになりますね。

再現する音域のキャパシティはコーンの表面積に比例します。なので小さい口径のコーンは高音に適し低音はその逆です。

それをひとつの口径でまかなうのですから、何センチが最適解なのかは永遠の謎、究極の課題、なわけですね。

それで①にもどって、「16cm」というのがおおよその正解。

 

③スピーカーユニット

これのことですが。

 

 

ただし、この機械に音声信号を入力しただけではスピーカーとして機能しません。

エンクロージャ―という外箱(箱である必要は必ずしもないけど)と組みあわせます。

ここに無限大のシステム構成の可能性があり、日曜大工的な、マニアのはまる沼があります。一生を棒に振った人、多数。

僕は生還しましたが。それだけ魔性の領域なのです。

マニアを漢字で書くと「変態」ですからね!

 

僕はついぞ使うことはなかった幻の(とはいえ現役ですが)1本。

 

P-610Aの写真

ダイアトーン P-610A(1960年)

言わずと知れたロクハン(6.5インチつまり16cm口径のスピーカーユニット)の名器。
1960年に完成し,多くの自作マニアたちに愛好され,異例のロングセラーを続けたことは周知のこと。

 

すでにブログが長くなっていますので、ベランダのゴミ箱から突如出現したスピーカーについては、以下次号で。