血圧値 116/76/68 酸素飽和度 98% 体温 36.3℃ 体重 69.4キロ
クラウス・マケラは、今年の6月の来日公演で、東京都交響楽団を振ってショスタコーヴィチの交響曲第7番とマーラーの交響曲第6番というプログラムを披露しています。
これは残念ながら聴けませんでしたので、こっちを聴こう。
ショスタコーヴィチの真価を問い直すことになるかも、という演奏です。
例の「お通夜の受付コスプレ」全開だし。
どちらかと言えば政策迎合的音楽とか言われて、B級作品扱いされてきたこの曲ですが、一気に名作の真価を与えられるかも、という驚異の演奏。
ゲルギエフがあのような失脚をしたいま、クラッシック音楽界の希望の星となったマケラです。
野球の大谷、将棋の藤井、みたいな。
これもクリックすると、画面から離れられなくなりますよ。
まさに、時間泥棒。
痛快。
このシューマンの「2番」も良いです。
シューマンが精神に変調をきたしたときの、複雑な感情の渦巻くこの曲を、なんとも軽快に、愉しげにそして清冽に振っています。こんないい曲だったんだ。
前振りに、ジョン ダウランド(1563年 – 1626年2月20日埋葬) なんていう、イングランドのルネサンス期の作曲家の小曲を置いたりして、ちょっと斬新。
これは、ハイドンの再発見!
「受難」なんて普段あんまり聴かないけど。美しい。
Purcell: March / Haydn: Symphony No. 49 / Klaus Mäkelä / Oslo Philharmonic - YouTube
おまけです。彼がチェロ弾いてる!
WATCH THIS SPACE #18 - Klaus Mäkelä - YouTube
マーラーの6番も、凄いだろうなあ。
この古典的様式美は、彼に合っていると思います。
彼はこう言っています。
「マーラーの交響曲第6番は、彼の交響曲の中で私がもっとも身近に感じる曲です(Mahler’s Symphony No. 6 is closest of Mahler’s symphonies)。かなり小さい頃に親しんだ曲で、それ以来ずっと大好きなのです。もしかしたらフィンランド人の悲観的な国民性に合うのかもしれませんね(笑)。きわめて暗い曲で、精神的にはシベリウスの第4番と共通するものがあるかもしれません。どちらの曲も完全な悲劇で終わります。でもなぜか——説明はできないのですが——この曲には強いつながりを感じるのです。」
最近、集中してマーラーに取り組んでいるらしいので、マラ7もぜひ聴かせてほしいです。
この曲はマーラーの交響曲の中ではもっとも演奏されなかったし、変な曲と思われてきましたが、近年、やたら取りあげられてきています。
未開拓地に先駆けよう、というか。
冒頭のテノールホルンだかなんだかの、ペコペコした管楽器のソロからして奇妙だし、終楽章の破綻しまくった狂騒も痛い感じだし。
という地雷系の一曲なのですが、ひょっとしたらマケラがやるなら、この曲の驚愕の真相があきらかになるかもしれない。
そんな期待感。
ショスタコーヴィチが『レニングラード』を書いてるとき、かたわらには『マラ7』のスコアがひろげられていた、という記事も読んだことがあるし。
このふたつの「7番」には不思議な因縁があるのかも!
これはラトルの、5楽章切り抜き。
マラ7ってなんでここ(ベルアップのところ)だけ切るのかな。わかりやすいからかな。
これはアバド最晩年の壮絶な記録です。