にこたろう読書室の日乗

死なないうちは生きている。手のひらは太陽に!

0600 起床 気分並 快晴 ただでさえコロナのせいで音楽家は仕事の機会が奪われて死活問題なのに、泣き面に蜂。

血圧値 116/79/83 酸素飽和量 97% 体温 36.2℃ 体重 67.0キロ

今日も朝から暑いです。エアコン入れない読書室の温度は28℃、湿度60%。
雲一つない、快晴。

26日は東京都心部の気温も記録が残る1875(明治8)年以降の6月の最高気温と並ぶ36.2度に達したそうです。

1875年6月1日、 東京気象台が創設され、チャレンジャー号海洋探検隊チャールズ・トムソンとトーマス・ティザードの指導を受け、公式観測が開始される(毎日3回)。

この日以来の6月の最高気温と並ぶ36.2℃だった、ということですね。これは半端ない。

昨日は、午後から妹氏の所属するギターマンドリンクラブの定期演奏会に行ったのですが、ようやくコロナ禍の悪影響が改善しつつあるのか、お客さんもほぼ満席で、この世界もにぎやかさをとりもどしつつあるようでした。良いことだ。

プログラムにワーグナーの楽劇『ニュルンベルクのマイスタージンガー前奏曲があって、演奏前に指揮者による曲の構成の詳細なレクチャーがありました。この曲のライトモティーフの解説を実例を演奏させながらのアナリシスは、なかなか面白かったです。

とくに再現部の、「マイスタージンガーの動機」がコントラバスバス・チューバファゴットの低声部に再現、その上に「ダヴィデ王の動機」(木管、ホルン、第2ヴァイオリン、ヴィオラ)、「愛の動機」(1番クラリネット、1番ホルン、第1ヴァイオリン、チェロ)が重なり、3重の対位法的な処理となるところ。
(このオケはマンドリン属5部+ギター+フルート・クラリネット+打楽器、といういわゆるギタマン編成)

ワーグナーはかなりバッハの技法を意識していますねえ。気をつけて聴いたのは初めてです。納得。
欲を言えば、この曲は木管だけでなく金管も補ってほしい。

演奏会のプログラムといえば、この前、床屋さんでひさびさに紙の新聞を読んでたら、次のような広告が。

■7月22日(金)19時開演 サントリーホール 読売日本交響楽団《第619回定期演奏会
指揮=アレホ・ペレス
ヴァイオリン=諏訪内晶子
ピアノ=エフゲニ・ボジャノフ

プログラム

エトヴェシュ:セイレーンの歌(日本初演
メンデルスゾーン:ヴァイオリンとピアノのための協奏曲 ニ短調
ショスタコーヴィチ交響曲第12番 ニ短調 作品112 「1917年」

へえー、「1812年」やれるのか、と思っていたら、よく見ると「1917年」。
うーみゅ、これはこれでなにやら微妙な雰囲気ですねえ。

ご存じ、プーチン憎けりゃ袈裟まで憎い問題。あちこちでとばっちりを受けたロシア関係の人たち多数。
過去の作曲家まで! そりゃ無いよなあ。

ちょっと整理しておくと、こんな感じ。

ロシア人作曲家チャイコフスキー(1840~93年)の大序曲「1812年」の演奏を取りやめる動きが国内で相次いでいる。ナポレオン率いるフランス軍による1812年のロシア遠征で、ロシア軍がフランス軍を撃退する様子を表現し、日本でも親しまれているが、プーチンウクライナへの侵攻を続ける現在の状況で、演奏するのはふさわしくないとの判断があるようだ。

困った表情の作曲家

日本の反応

①明石フィルハーモニー管弦楽団兵庫県明石市)は、演奏会の最後にこの曲を予定していたが、急遽外した。担当者は「ロシアが他国の侵攻に打ち勝ったという意味を持つ曲の演奏は、好ましくないと判断した」と説明する。
②東京都立白鴎高・付属中(台東区)の吹奏楽部でも顧問と生徒らが話し合い、開催予定の定期演奏会での演奏を取りやめた。生徒からは、現地の状況を心配する声が上がり、「曲に罪はない」という意見もあったという。宮田明子校長は「これまで一生懸命練習してきた生徒たちが話し合って決めたこと。尊重したい」と語る。
③中部フィルハーモニー交響楽団(愛知県小牧市)は演奏会で演奏を取りやめ、代わりにフィンランドの作曲家シベリウス交響詩フィンランディア」を披露する。「フィンランディア」はロシアの圧政に抵抗する人々への思いを込めて作られた曲で、フィンランドの首都ヘルシンキの露大使館前であった抗議集会では、数百人の市民らがウクライナへの連帯を示そうと歌い上げた。中部フィルの担当者は「ウクライナを応援する意味で選んだ」と語る。ただ、「チャイコフスキーの音楽を否定することはない」として、バレエ音楽くるみ割り人形」を演目に追加するという。

世界の反応

バイエルン国立歌劇場ローマ歌劇場をはじめとしたいくつもの劇場が、オペラハウスの建物のファサードウクライナの国旗の色で照らし、平和への賛同と戦争への反対を表明。
②英国ロイヤルオペラは、夏に予定されていたボリショイ・バレエのロンドンでの公演キャンセルを発表。イギリスではこの他にも、ウルヴァーハンプトンノーサンプトンシャーの劇場もロシアのバレエ団のツアー中止。スタニスラフスキー&ネミロヴィチ=ダンチェンコ記念モスクワ音楽劇場バレエの芸術監督を務めるフランス人ローラン・イレールは2月27日に辞職を表明、翌日には出国。
③ベルリン放送交響楽団と首席指揮者ウラディーミル・ユロフスキはチャイコフスキーの「スラヴ行進曲」をウクライナ国歌と、その作曲者であるミハイル・ヴェルビツキーの交響曲に変更。ウクライナ国歌のタイトルは「ウクライナは滅びず」。短命に終わったウクライナ人民共和国の国歌として1917年採用されましたが、併合により旧ソ連のもとでは歌うことを禁止されたというもの。1991年にウクライナは独立を果たし、翌1992年に国歌として復活。ユロフスキは、自身はモスクワ生まれで祖父がウクライナ人。「今回の行動(侵攻)に非常に憤慨すると同時に、家族の歴史を考えるととても悲しい」と語る。
④ロシアのオムスク生まれであるベルリン・フィルハーモニー管弦楽団の首席指揮者キリル・ペトレンコは、軍事攻撃は世界の平和に対して後ろからナイフを刺すようなもの、すでに知られている通り、あらゆる国境を超えて人々をつなぐ芸術への攻撃であるとし、「私はすべてのウクライナ人の同僚と深く連帯しており、すべての芸術家が自由、主権、そして侵略に反対するために一緒に立ち上がることを願っている」と声明を発表。ベルリン・フィルは2月末のグスターヴォ・ドゥダメル指揮によるマーラー交響曲第2番を、ウクライナの犠牲者に捧げると表明。

BPOでロシア人が首席指揮者を務めるのは約70年ぶり

⑤最も苦しい立場にあるのはロシアの指揮者ヴァレリーゲルギエフ。2月25日からのウィーン・フィルカーネギーホール公演が急遽降板。カーネギーホールは5月に予定されているゲルギエフ率いるマリインスキー管弦楽団の公演もすべてキャンセル。ロッテルダム・フィルや首席指揮者を務めるミュンヘン・フィルも期限つきでの態度表明を求めている。
⑥ソプラノのアンナ・ネトレプコは、デンマークでのコンサートのキャンセルを余儀なくされ、「まず第一に、私はこの戦争に反対しています。 私はロシア人で、自分の国が大好きですが、ウクライナにはたくさんの友達がいて、今、私の胸は苦痛で張り裂けそうです。この戦争を終わらせ、人々が平和に暮らせるようにしたいと思います。 これが私が願い、祈っていることです。 ただし、芸術家や公人に公の場で政治的意見を表明し、故郷を非難することを強制することは正しくありません。 これは自由な選択です。 私は政治家ではありません。 私は政治の専門家ではありません。 私は芸術家であり、私の目的は政治的分裂を越えて団結することです。」とFacebookに投稿しました。実は、ロシアの文化省は、「軍事行動に反対して発言することは反逆行為と見なされる」と述べた法令を公布したとのことで、ロシアのアーティストたちは誰もが厳しい状況にあります。

まあ、きりがないのですが、ただでさえコロナのせいで音楽家は仕事の機会が奪われて死活問題なのに、泣き面に蜂(It never rains but it pours. 降るときはいつも土砂降り、と訳すんだと予備校で習った!)。

ああ、ついでに、このゲルギエフっていう人、ソ連崩壊後ガタガタになったロシア音楽界を一人で盛り返しているような、なかなか有能な人なのですが、爪楊枝みたいなもので振るのが有名、ていうか謎。

棒は何でもいいそうです

「なんでゲルギエフ爪楊枝持ってんの?」。しかも日本人だけでなく、外国人からも「I’m sorry, was he conducting with a toothpick?」と書かれる始末。

これについては彼なりの主張があるらしく、「レコード芸術2013年3月号」に書かれているゲルギエフに対するインタビューのなかで、自分は「眼で指揮すること」を第一に考えており、指揮棒は正直なんでもいいし、腕を振り回すことはかえって指揮の魔法を邪魔している、とか言ってるそうです。
またゲルギエフは友人と日本食レストランに行った際に指揮棒の話になり、自分のポリシーを証明するため、夜のニューヨーク・フィルとの演奏会はお店の「箸」で臨んだそうです。【出典未確認です、すみません。】


もう一つ、思い出した。
顔だけで指揮するバーンスタイン

www.youtube.com

Haydn Symphony No 88 4th Leonard Bernstein

しかも、関東地方、最短の梅雨明け!

気象庁は27日、関東甲信地方と東海地方、九州南部が梅雨明けしたとみられると発表した。いずれも梅雨の期間は過去最短だった。」

気象庁が暫定的に決めている梅雨明けの基準は以下の3つです。

1.雨が2日以上続いていた後
2.梅雨前線が北上して、前日と本日が晴れで
3.さらに週間天気予報で5日以上が晴れ(または一部曇り)

気象庁のHPでは、昭和26年(1951年)以降の梅雨入りと梅雨明けの地方別確定値が掲載されているので、これが正式記録ということになるようです。