にこたろう読書室の日乗

死なないうちは生きている。手のひらは太陽に!

0500 起床 気分快 晴 新橋のすき焼き屋さん『今朝』に行って来ましたよ。荷風のいきつけの店の一つ。

血圧値 108/74/77 酸素飽和度 98% 体温 36.4℃ 体重 68.1キロ

 

東京都心の最低気温は3.4℃とこの冬最も低くなりました。

朝から寒いはず。

 

 

新橋のすき焼き屋さん、『今朝』に行って来ましたよ。

これは「いまあさ」と読みます。「けさ」ではない。

老舗のすき焼き屋さんには「今」がつくお店がけっこうあります。

 

 

新橋というか、汐留?

日本最初の鉄道のターミナル、「 汐留駅」のほど近くにあります。

 

 

創業当時のお店は、こんな感じ。

 

 

1904年(明治37年)3月3日、と書いてありますが、もっと早く1880年
(明治13年)に藤森今朝次郎が牛鍋屋として創業したのです。

 

日本の肉食文化の始まりは明治時代?/ホームメイト

 

「今朝」は肉の臭さを消すために、創業当時は一般的だった味噌仕立てではなく、醤油ベースの割下を使って調理する点に特徴があるとされています。

 

さかのぼること、明治5(1872年)年1月24日に、肉食奨励の為、明治天皇が自ら牛肉を初めて試食されて以来、文明開化と共に肉食がブームとなり、この年、新橋(汐留)-横浜(桜木町)間に鉄道が開業して、「今朝」は東京の玄関口に店を構えることとなるのです。

 

大正年間は、関東大震災の影響もあって激動の時代。

昭和13(1938)年に桃山式の純日本建築に改築し、最盛期を迎えます。

 

しかしながら、大東亜戦争(第2次世界大戦)の戦局悪化に伴い、昭和15(1940)年には食料品が統制となり、昭和19(1944)年3月1日には配給もなくなり、休業を余儀なくされます。

昭和20(1945)年の8月に入り、延焼を防ぐために建物が壊されてしまい、廃墟となってしまいました。

 

 

戦後の必死の努力で復興、新橋駅前ビルでの営業を経て、昭和55(1980)年、「今朝百周年」を記念として、創業地に戻り、今朝ビルの2階で今日まで営業を続けています。

 

平成19(2007)年から、五代目、朗さんの時代に入り、ソムリエの資格を生かして、すき焼とワインのマリアージュにも力を入れた、本格的でかつユニークなお店として喜ばれています。

 

ということで、ビルに入ると2階へ向かう階段には、お洒落な牛さんの壁画が。

 

 

堀こたつのある、和風の個室へ。

お会計のプレートが旅館の鍵みたい。

 

お会計をする時に渡します。レトロなホテルや旅館のようです。

 

店主、五代目の藤森朗さん。

なんとご自身でお部屋に現れて、ドイツワインを選んでくださいました。

社長なのに、率先してお店に出てる。

 

ご自身のドイツでの経験から、すき焼きにドイツの赤ワインを合わせる、という可能性を発見されたそうです。

 

 

社長の抜栓、しかと拝見しましたよ。

 

 

このお肉は板前さんが包丁で手切りします。

いい塩梅で、表面が波打つみたいです。

厚みがあるし。

 

 

女性スタッフがすべて焼き具合を調整・援助してくださいますので、ベストの塩梅でお食事ができます。素晴らしい。

 

 

荷風の『断腸亭日乗』、獅子文六の『ちんちん電車』(こちらは僕は未見です)など多くの作品の中で紹介され、文豪に愛されてきた味なのです。

 

 

このあと、八重洲ミッドタウンの「ta.bacco(タバッコ) YAESU」にちょっと寄りました。