血圧値 123/83/68 酸素飽和度 98% 体温 36.3℃ 体重 67.6キロ
小田急多摩線が中途で途切れている、と言いました。
唐木田という駅で唐突に終わっています。
これはなぜなのか。
じつはこの地域、もう一路線、中途で止まっている路線があります。
京王相模原線です。橋本駅で、一応JR東日本の横浜線と相模線に接続しますが、城山まで延伸するという本来の計画は達成していません。
よく見ると、さらにもう1本、西武多摩川線も、なにやら触手を伸ばしかけてためらっているかのようにも思えます。
この謎の答えは、3本の鉄道路線がロックオンしている地域、「多摩センター駅」にあります。
カタカナが入る駅名自体、とても珍しく、ハイカラな印象。
「多摩センター駅」とは、そもそも何のセンターだったのか?
それは、「多摩ニュータウン開発計画」。
戦後日本最大の総合住宅地開発プロジェクト。
近未来の住まいの楽園。
われらが「黒川の里山」も、そのすぐ隣に接しています。
開発主体は、都市再生機構(UR)、東京都、東京都住宅供給公社、稲城市、土地区画整理組合と多岐にわたる。
区域は東京都の稲城市、多摩市、八王子市、町田市の4市にまたがる面積約2884ヘクタールで、主に京王相模原線の稲城駅から多摩境駅に沿った東西約15km、南北約5kmに広がっており、新宿駅から電車で25〜40分ほどの場所に位置している。
多摩センター駅南側のエリアがニュータウンの中心的な地区「都市センター」としての役割を持ち、各駅ごとに商業施設などが整備されている。
ネット上に、こういう書き込みがありました。
ちょっと長いのですが引用します。
「多摩ニュータウンをGoogleマップで見るとぞっとします。
駅から近く見える団地はほんのりとした丘陵の上にあり、その団地にはエレベータのない5階建てが延々と並んでいる。老人になったら必ず転居しないとならない街です。
車でないと毎日の買い物に行けず、買い出した重い食料品を持って階段を5階まで昇るなんて無理です。
年金暮らしで燃料代の節約の為に車の利用を控え始めなくてはならない。痴呆老人がアクセルを踏み間違えた事故を見るたびに車に頼る不安を増大させる。
開発者は若い世代が次々と入れ代わっていくと思ったのだろうか?
日本の高齢化が急速に進行するだろうことは何十年も前から言われていたことだ。
老人の理想は、団地住まいであっても近くの商店街に健康の為に自転車で通い、重い食料品をエレベータで運びあげることだ。重量が苦になるならカートを使っても良いし、一回の重量を減らして店まで2往復しても良い。体が動く限り配達サービスに頼りたくない。
できることなら電動自転車も買いたくないのに、多摩センターの坂道を自力で自転車走行することを想像すると、もう人間の住む街ではないと思う。」
うーむ、僕はここに住んだことがあるわけでもなく、お知り合いがいるわけでもないし、「階段を5階まで昇るなんて無理」な「痴呆老人」の予備軍なので、何とも言えないのですが。
他の地域でも、同じような住宅問題は起きているわけだし。
ただ、いろいろな評判を総合すると、どうやらこのプロジェクトは、壮大な失敗だった可能性が浮上してきます。
(とくに、成功した例としての「多摩田園都市構想」との比較において語られているようです。)
その証拠のひとつが、先に触れた、電車の3路線の問題なのです。
これについては、以下次号。