血圧値 133/85/61 酸素飽和度 98% 体温 36.1℃ 体重 67.9キロ
「海明威」って人、知ってますか。
中国語ではHEMINGWAYを”海明威”(ハィ ミン ウェイ?)と表記するらしい。
なんて彼らしい名前だろう。
「海流の中の島々」(原題は「ISLANDS IN THE STREAM」)を何回も読んで、その度にカクテルの名前を覚えていったという人がいます。
小説の中に幾つもの種類のカクテルの名前が出て来るんですね。
ヘミングウェイの愛した有名な3種類のカクテル。
一つは知る人ぞ知る恐怖のカクテル「午後の死」。
"Death in the Afternoon"はシャンパンに黒色火薬を入れて飲んでみる、というとんでもない代物。
一つはクラッシュドアイスの清涼感が堪らないカクテル「フローズンダイキリ」。
そしてもう一つが爽やかな飲み口が人気のカクテル「モヒート」です。
ダイキリ発祥のバーと言われている「Floridita フロリディータ」
「我がモヒートはボデギータにて、ダイキリはフロリディータにて」というサイン。
「老人と海」でカジキマグロと老人の死闘を描いたアーネスト・ヘミングウェイ。
豪快な海の釣りを描いた小説家という印象がありますが、じつはフライフィッシングも好きでした。
この本の中に収録されている短編小説。
二つの心臓の大きな川 第一部(BIG TWO-HEARTED RIVER: PART 1)
二つの心臓の大きな川 第二部(BIG TWO-HEARTED RIVER: PART 2)
タイトルはアメリカに実在する川の名前(Two Hearted River)を借りたものです。
ヘミングウェイは、第一次世界大戦後、高校時代の友人と二人で、釣りに出かけました。そのときの体験を下敷きに書かれた作品です。
実際に行ったのはフォックス川でしたが、詩的な趣きがあるという理由でFox RiverをTwo-Hearted Riverに変えています。
ザックを背負って歩き、野営地を見つけ、テントを張り、鱒を釣り、食事をこしらえ、毛布を敷いて眠る。冒頭からラストまで、淡々と主人公の行動が丁寧かつ正確に描かれています。
事件も起きない。出会いもない。釣りしかない。
戦争と失恋に傷ついたヘミングウェイの心を修復すること、つまり自己救済がテーマと言われています。
ヘミングウェイ自身の言葉でいえば、「この物語のテーマは「戦争からの帰還」だが、戦争への言及はどこにもない」ということです。ヘミングウェイはこのような、主題を直接的に語らずに、情景を描くことで主題を暗示し、浮かび上がらせる手法を得意としていたといわれています。
彼にとって釣りとは、宗教的な儀式のようであり、セラピーのようでもある。
つまり、釣りは、究極の癒しである。
淡々と釣りの場面を事実に沿って描写しただけなのに、読ませる力があります。