血圧値 126/87/67 酸素飽和度 98% 体温 36.2℃ 体重 67.2キロ
今朝はひさびさの、雨。
雨のピークは朝で、いったんやんでも夜は再び雨雲。
ここのところ乾燥続きだったから、たまには良いでしょう。
☆
「ワインは抜栓数を稼ぐために、ハーフボトルです」と昨日書いたら、ご質問をいただきました。
「ワインは抜栓数を稼ぐのは何のためですか? コルク栓のコレクション?」
たしかに、こういうの見たことがありますね。
コルクにはそのワインの情報が書かれているし。
高価なワインを呑んだ場合の記念にもなりますね。
これを集める人はいると思いますが、僕はそうではなく、「抜栓」、つまりワインの栓を抜く練習をしているのです。
抜栓
Open、Uncork
ワインの栓を開ける事。主に、ワインの瓶はコルク、スクリューキャップ、ガラス栓で栓をしてある。コルクの場合は、ソムリエナイフ等の器具で開ける。コルクと金具で栓がしてあるスパークリングワインに関しては、器具を使わず、手で抜栓を行う。スクリューキャップの場合は、上の部分をひねって開ける。
まあ、そりゃそうだ。栓は抜かないと呑めません。
ただこの、「ソムリエナイフ等の器具で開ける」っていうところが、なかなか難しく、奥が深い。
不思議なことに、ワインの栓抜くだけのことに異常にこだわるのは、ほかのお酒ではあまり聞かないなあ。
樽酒を木槌で割る時だって、それなりに作法はあるだろうけど。
いわゆる「鏡開き」は、もともと武士が出陣にあたり戦勝を祈願して行ったという説があります。実際に大樽が普及したのは、戦国時代が終わって江戸時代に入ってからとされているので、これは俗説と言えそうですが、「鏡開き」が昔から数々の儀式を彩ってきたことに違いはありません。
酒樽のフタの丸い形を、円満を意味する「鏡」にたとえ、縁起の悪い「割る」ではなく、末広がりで縁起のよい「開く」と言い表したことが「鏡開き」の由来です。(お正月のお餅を割るやつも同じ言い方をしますね)
しっかりと密閉された酒樽のフタは、木槌で軽く叩いたくらいでは開きません。事前にタガをゆるめ、バールなどで一度フタを開けてから、樽に乗せます。あとはセレモニー本場で軽く木槌で叩けば「鏡が開く」と言うわけです。
ただ、これは神事だからであって、日常茶飯、家呑みでやるわけではないし。
他にも、ビールの王冠を抜くとか、甕だし紹興酒の蓋の封印切るだとか。
ふつうあんまり蘊蓄は言わないし。
諸般の事情で、僕はここのところワインをよく呑むのですが、自宅呑みだとこの「抜栓」をしなくちゃ。
むつかしいと言われると、妙に闘志が湧いてくるのが、性格です。
まず、道具、ですよねえ。
とりあえず、良さげな「ソムリエナイフ」をゲット。
酒屋さんでただで貰ったようなのでは盛り上がりません。ていうか、そもそも抜きにくい。
(僕はこれまで、スクリュープル型というのを使ってました)
ミッション。
ワイン(コルク栓)の開け方。
ソムリエナイフでスタイリッシュに抜栓しよう!
イメージは、こう!
昨晩も、やりました。
超手抜きの夕食で、スーパーで買ってきたものばかりです。
こういうのは自炊とは言わないか。「冬の天ぷらセット(小)」はオーブンで暖めたけどね。
大事なのは、抜栓のほう。
今日はボルドーの赤のハーフボトル。
ハーフなら栓の数は倍になるから、経験値も倍増。
なにごとも手数が肝心です。
魚は身体に良いだろうということで、鰆・金目鯛・鯖の炙り3種。
サラダの盛り合わせ4種。
天ぷらは、海老のしっぽが焦げました!
ワインにも合うのではないか。
そして、抜栓。
下に転がってるのが僕のナイフです。
そうそう、赤ワイン用のグラスを持ってなかったので、急遽Daisoでこれを買いました。
一応、2客。
口がチューリップみたいにつぼまってますね。値段は聞かないでください。
昨日のグラスは白ワイン用。(たぶん)
形が違います。
僕のソムリエナイフは、これ。
このナイフについては、前にも書きました。
0600 起床 気分快 雨 シチリア料理を作ってみたよ。あと、「ソムリエ・ナイフ」というものを買ってみました。こだわりの逸品? - にこたろう読書室の日乗
岐阜県の関という、刀鍛冶の聖地のひとつで、匠の伝統を生かして作られたナイフです。ダマスクスブレードの切れ味は、おそらく世界一。
いい仕事をしているものだから、僕の寿命を考えれば、もうこの一本で十分でしょう。
永久保証だし。
【ソムリエナイフでワインを抜栓する方法】(ソムリエ試験とかで必要なスキル)
1. ナイフを人差し指にかけて安定させる
立って行うのがベスト。キャップシールをはがす際は、ナイフを人差し指にかけて安定させましょう。
2. キャップシールに切れ目を入れる
キャップシールに切れ目を入れる際は、垂直ではなく斜め45度の角度に当てて、手をくるりと回して切れ目を入れます。ワインをできるだけ動かしたり、揺らしたりしないように気をつけましょう。
3. 真上に切り取るようキャップを外す
キャップリースの切れ目を入れた下部の隙間に刃をあてて、一気に手早くキャップを外します。このとき、真上に切り取るようなイメージで引っ張るとうまくできます。
4. スクリューに中指を添わせる
スクリューをコルクに差し込むときの持ち方は、スクリューに中指を添わせます。そうすることでスクリューが安定し、見た目もスマートです。
5. コルクにスクリューを刺す
スクリューの先端を下に向けてコルクの中心に置き、斜めに突き刺します。このとき、いきなり真っすぐに突き刺してしまうと、スクリューが垂直に入っていかずに倒れてしまいます。スクリューはあえて斜めにして、回しながら起こしていくことでに垂直に入っていきます。
6. スクリューでコルクを一気に引き抜く
スクリューを目いっぱい差し込んだら、テコの部分をボトルの口に引っかけてコルクを引き抜きます。テコの原理で抜きますが、その際、引き抜く手を真上に持ち上げるイメージにすると、コルクがスムーズに上がります。
7. 手でやさしくコルクを引き抜く
最後は手でやさしくコルクを引き抜きます。「ポンッ」と勢いよく抜いてしまうと、真空状態の液体が吹き出してしまいがち。シャンパンのように、最後はコルクを横に倒すようなイメージで、ゆっくり空気を抜きながら引き抜きましょう。
キャップシールを切る、というところが意外にも一番難しい。
下からべりべり全部剥いてしまう、という力業もありますが。
(誰も見ていなければこれでもいいか。いや、神様が見ている!)
流れるようなお点前で栓を抜く。
茶の湯の風情に近いものがあるように思います。
こだわりこそが、歓びにつながる瞬間。
そんなことを考えるように、ここ最近はなりました。