血圧値 129/83/70 酸素飽和度 98% 体温 36.5℃ 体重 68.0キロ
将棋・王座戦。
藤井さん、後手番をブレイクして、一勝一敗と五分の星。
たぶん、次勝ったほうが制覇なんじゃないかなあ。
違うかな。
ともかく、期待通りの大熱戦。
軍曹、頑張ってるなあ。
藤井さんも愉しそうだし。
そう、この人愉しそうなんですよね、将棋指すのが。
だからいくら対局日程が過酷になってきても、気にしないみたい。
相手の永瀬拓矢王座も、そういうところあるし。
「角換わり」の後手番で、「右玉戦法」の新機軸を提案した藤井さん。
この形で先に攻める、というのはたぶん新手。
移動した自分の玉頭から動く、というのは驚きの発想。
まさに「名人に定跡なし」の実践。
このあと、桂馬をさばいてから△7三金型で左金も玉側に寄せてきたユニークな形に。この形が流行すれば、藤井流右玉や藤井式右玉などと呼ばれるのでしょう。
「新手一生」(「人の指した手は指さない」と広言した棋界の勝負師・升田幸三が生涯の目標とした言葉。定跡にとらわれない新しい将棋の指し手の創造に、自分の一生を賭ける、というのだ。)は昭和の哲学でしたが、現代将棋はなんと、「新手一勝」。
一回しか勝てないんじゃなあ。
どこで出すかがそれこそ「一生」を左右しますね。
この将棋、敗勢を意識したところからの軍曹の驚異の粘りが賛否両論。
決着がついたのは215手目。43手分も粘ったことになる。
でもね、この一局には永瀬さんの一生がかかっていたから、はいそうですか、と投了なんかしてはいられません。
勝負、というものを見せていただいた気がします。
投了図。
相入玉で点数勝負でも勝っているけど、詰ましにいくところが、藤井流の心意気。
ひとつだけ、軍曹の捨て身の罠があったからね。(入玉宣言法問題)
なんで投げないのか、というブーイングがあったけれど、この人は勝ち目ゼロの勝負はしない人です。
その辺、藤井さんは、長いつき合いで分かってるのでしょう。
それで、次局がいよいよ天王山。
今月27日に名古屋市で行われます。