にこたろう読書室の日乗

死なないうちは生きている。手のひらは太陽に!

0530 起床 気分快 晴 『アンナ・カレーニナ』、とても良かったですよ。トルストイの「古典」を、「現代」にいかに蘇らせるか、という大事業にイギリスの演出家フィリップ・ブリーンが新たな解釈で戯曲化し演出する舞台。

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日にちが変わってしまったので、前日の項目をリライトするのでなく、新規に書きましょう。

 

コクーン中島みゆきの『夜会』で数回来たことがありましたが、トルストイは、今回が初めて。

ちょっと小さな箱ですが、雰囲気はヨーロッパの歌劇場みたいで、良い感じですね。

 

宮沢りえさん、小日向さん、善さん、さすがの好演。拍手。

平日のマチネにもかかわらず、席は満席。盛況。

 

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大きく動き始める19世紀末の激動の「時代」に、せめぎ合う「人間」の物語。

 

トルストイの「古典」を、「現代」にいかに蘇らせるか、という大事業にイギリスの演出家フィリップ・ブリーンが新たな解釈で戯曲化し演出する舞台。

 

約3時間45分の上演時間は、休憩ありの長大なものですが、幕を下ろさないスピーディーで斬新な場面展開で、飽きさせないのは、見事。

東京公演は3月19日まで行われ、その後、大阪でも上演されるそうです。お疲れ様。

 

二人のカレーニン、二人のアンナ、都会と農村。

葛藤する二つの世界を軸に展開する、愛と憎しみと、喜びと悲しみ、希望と絶望、光と影。

物語は、二つの相反するイメージが絡み合い、明滅しながら結末に向かって爆走します。

文明の進化の象徴の、電灯や蒸気機関車が、効果的な使われ方をします。

この辺りの演出が、新鮮。

LIFE GOES TO A PARTY: Googleロゴ、今日9月9日はレフ・トルストイ生誕186周年。Googleの隠れた抗議の意思?

 

舞台はドールハウスや玩具が所狭しと置かれ、俳優たちが登場を待つ楽屋も兼ねる。

俳優たちは自身で椅子や道具を動かしながら、アンナの噂をする貴族たち、駅の雑踏を行き交う人々、村の祭りで陽気に騒ぐ農民など、さまざまな人物に扮していく。

 

終始、ピアノ・コントラバスヴィオラ(ヴァイオリンより深い低音まで扱えるので効果的)の生演奏の音楽が奏でられるなか、部屋の片隅で大人たちの言動をひっそりと見ているのは、息子セリョージャ。

彼の玩具の汽車が、のちのアンナの運命を不気味に暗示しています。

 

アンナの背後に何度も現れるのは、得体の知れない赤い頭巾の花売りの老婆。

ロシア語で幕の上にプロジェクター投影される「死」を意味するロシア語とともに、作品に流れる「死」のモチーフのひとつです。

 

この長大な原作は、登場人物の把握も大変ですが、こんな感じ。

 

【小説】アンナ・カレーニナ/トルストイ #2255 | 悠人・しのぶの俳句日記

 

概要をおさらいしたい場合は、これかな。

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いろいろ、考えさせられることが多かったのですが、尺が長くなるので、その辺はまた別の機会に。

 

渋谷~恵比寿と、ダイニングバーを廻って、帰ってきました。

とても充実の一日。