血圧値 132/87/71 酸素飽和度 98% 体温 36.4℃ 体重 68.3キロ
前回触れました北イングランドの古い釣り竿屋さん、ハーディー社。
【HARDY】Website| Japan | 英国の名門フライフィッシングブランドHARDYのオフィシャルWEBサイトです。
イングランドの北東端、スコットランド国境地方に位置するアニックという土地は「ハーディーの生まれ故郷」として有名になり、毎年発行されるハーディーのカタログは、釣りの知識や釣具そのものを追求する人々のバイブルとして、コレクションアイテムとなっていきました。
これのことかな。
カタログの総集編みたいな本ですね。
うちにはこの2冊がある。
古いカタログの写真が載ってます。
「パーフェクト・リール」についてのページです。
フライフィッシングのリールって、ちょっと変わってますね。
どちらかというと、魚とやり取りするというより、長いフライラインを格納しておくためのものです。(左の背表紙のイラスト参照)
ただし、ハーディーはドラグシステムという機械式のブレーキを考案し、パテントとなっています。さすがに元は鉄砲屋さんですね。アイアン・テクノロジーだ。
さて、最初の工場はイギリス北部のアニックという町で創立されたのですが、その近くにあるこちらのお城。
アニック城。
このお城の風景にピンと来た人、居ますね?
箒に乗る練習がしたくなりませんか?
「ハリーポッターと賢者の石」で印象深いシーンのひとつといえば、ハリーたち魔法学校の新入生がフーチ先生から飛行術を学んだ場面。
そう、ここで撮影されたのです。
なのでここはハリポタの聖地のひとつ。
ハリー・ポッター カテゴリーの記事一覧 - にこたろう読書室の日乗
同じ場所で、ほうきを使って空を飛ぶレッスン「ブルームスティック・トレーニング」が体験できるそうです。
魔法使いが使用するほうきのことを英語ではbroomstick(ブルームスティック)と言います。ちなみに魔法の杖はwand(ワンド)というので、念のため覚えておきましょう。
アニック城があるノーサンバーランド州は、過去イングランドとスコットランドの戦いが多く行われた地域であるため、数多くの戦場や城が存在しています。
お城はなだらかなアルン川沿いにスコットランドからの攻撃を防ぐための要塞として、11世紀に建築がスタートしました。円柱と多角形柱の建物が連なるその姿は、イングランド各地に見られるノルマン様式建築でデザインされ、何度か増築を繰り返しました。
現在は第12代ノーサンバーランド公爵レイフ・パーシーさんにより所有されており、今も彼の邸宅として利用されています。
☆
フライフィッシングは、およそ500年前にイギリス貴族の間で楽しまれていたことが発祥と言われています。(原型は古代ローマ以前からあるらしい)
現在も格調高い紳士のスポーツとして愛されており、イギリス貴族が来客をもてなすために、「私有の土地に流れる川でフライフィッシングを行いながら商談をしていた」という話もあるくらいです。(背広にネクタイでやる釣り!)
魚を捕まえる手段というよりは、「純粋な娯楽としての釣り」と言えそうです。
恰好からはいる、というか!
そこがハマる原因かも。
まあ、自転車・乗馬・登山・ゴルフ・ポロ・テニス・狩猟なんかもそうですね。
お洒落は正義!
(イメージです)
もともと貴族が嗜んできた文化から少しずつ形を変え、今現在まで根付いているのですね。
日本においてのフライフィッシングの始まりは、1902年(明治35年)にイギリスの商人、トーマス・グラバーが栃木県日光市の湯川にカワマス(ブルックトラウト)を放流したことが始まりだとされています。
あの、長崎のグラバーです。
かつては奥日光には魚がいなかったといいます。日本でも釣りがしたくて、魚まで輸入・放流したのです。
さすがお金持ち。
日英同盟が結ばれた1902年。グラバーは英国領事館の通訳助手だったハロルド・パーレット(1869~1945年)に事務手続きを任せ、米国からカワマスの卵を輸入。荷受人は当時の駐日英国大使が務めた。外交官特権で手続きの簡略化を狙ったとみられる。
ふ化した稚魚は02年5月に放流されたが、同年9月の台風で全滅してしまった。それでもグラバーは諦めず、2年後の04年に卵を再輸入。今度は無事成長し繁殖を始めたとされる。
いつからか、湯川のカワマスには「パーレットマス」との愛称が付けられました。