血圧値 122/77/89 酸素飽和度 98% 体温 36.5℃ 体重 69.2キロ
はじめに書いておきましょう。
この漫画作品の鑑賞や分析については、この20年間、じつに様々な、そして熱心な考察がなされてきました。
いずれも興味深く、精緻な研究の数々です。
そういう基盤の上に、僕も考えをめぐらさせていただいている、ということです。
なかでも、ふきさんのサイト『夕凪を、見て歩く…』はとくに重要なお仕事です。
もはや老舗と言ってよい。
https://yuunagi.ikiruimi.net/index.html
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さて、カフェ・アルファの所在地をめぐる問題をどうとらえるか?
この問題について、今僕が注目しているのは、こちらの研究。
「漫画は沢山読んできたつもりの僕ですが、こんな異色の作があったとは!
知っているどの分野にも属しません。深い感慨、無数の不思議、この上ない安らぎ…。
たしか1999年ごろからほぼ毎日読んでいますが、いまだにすべてを読み取り尽くせません。」
このコメントが凄い、気合が入ってる。
僕はずっと所在地のモデルについては「黒崎の鼻」説を採っていましたが、こちらを読んでから、がぜん、「諸磯説」に惹かれた、というわけです。
見方がぱあっと明るくなった、というか。
ただし、この考察の秀逸なところは、そもそも特定の一地域にモデルを限定しない、複数の要素が複合的に合わさって「西の岬とカフェ・アルファ」が形成されている、というフレキシブルな発想に立っている、という点です。
そう、あまり聖地の具体的な特定に拘ると、見落とすものもあるかもしれません。
まず、きちんと設定当時の海水面の高さの推測に基づいて、ベースの地形図を確定すること、そのうえで原典の本文の記述や、設定資料など2次的データを援用すること。
そういうテクストクリティークを含めた、科学的なアプローチが光ります。
僕も描いてみますね。
これは10mまで海面が上昇した場合の、諸磯地域の地図です。
岬の先端の丘は、島になってます。これはちょっと困るかな。
5mなのか10mなのか、そのあたりの検討が必要ですね。
(5mというのは縄文海進の時と同じ高さですね。じつは作品の上のこの時点では10mをちょっと超えるくらいと考えられるのです)
『探究記』さんの精緻な検証はこちらから。
ヨコハマ買い出し探究記 総括: 「西の岬」合成手順───実在パーツからの組み立てかた
動画作品の作成の時に、作者によって描かれたこの図。
道のカーブの具合とか、周辺の地形的要素とか、良く当てはまっている。
もう少し詳しく調べるのはまたの機会にするとして、今回はとりあえず現地を見ておかなくては、と思った次第です。
これはビンゴ!かもしれないなあ。
最終回も、また、このコマで終わります。
海面もさらに上がって、周囲の植物も、なんかぼうぼうになってきているような…