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大宮氷川神社から東南の方向に少し行った中川という場所に、もう一つの「氷川神社」があります。
「中氷川神社」とも「中山神社」とも呼ばれて、地元のかたがたに篤く信仰されています。ある理由で、全国的にもじつは有名です。

位置関係は、こんな感じ。
以前訪れた「氷川女体神社」も表示しておきます。

一の鳥居です。

道を挟んで、遠くに二の鳥居が見えます。
ここも長い参道があります。


「中山神社」
氷川神社(大宮区)・氷川女体神社(緑区)とともに一体の氷川神社を形成していたという説がある。
祭神:
大己貴命(おおなむちのみこと) - 大国主の別名。
須佐之男命(すさのおのみこと)
稲田姫命(いなだひめのみこと)
崇神天皇2年(紀元前96年)創建と伝えられ、氷川女体神社と同年代の創建となる。「中氷川」の由来は、氷川神社と氷川女体神社の中間に位置することから付けられたという。
社伝では、鎮火祭の火により「中氷川」の氷が溶け、「中川」の地名になったとされる。(これは洒落ですね!)

鎮火祭を行う砂場が境内にあります。
「中山神社」の社名は、明治40年の地域の神社の合祀にあたり、旧社名の氷川神社から、鎮座地中川の「中」と江戸期の新田開発以来氏子付き合いを続けていた上山田神殿の「山」を合わせて「中山神社」と改称したとの事です。



この本殿の後ろに、旧本殿があります。
旧本殿は見世棚造から流造へと発展する過渡期のもので、15世紀後半~16世紀前半の材が使用されていて、建築年代は安土桃山時代とも推測されているそうです。


この神社の興味深い点は、もう一度この地図を見るとわかるように、3つの氷川神社の直線的な配列です。

中山神社は氷川神社と氷川女体神社を結ぶ直線上にあり、広大な見沼を挟んでちょうど中間に位置します。
太陽は夏至の日に西北西の氷川神社に沈み、冬至の日には東南東の氷川女体神社から昇るそうです。
「氷川三社」の地理的な配列は、稲作で重要な暦を正確に把握するための意図的な配置となっているかのようです。
これが意図的なものなのか偶然によるものなのかは微妙ですが、古今東西、このような事象はいろいろ報告されていて、「レイライン」と呼ばれます。
また、三社の祭神の関係はこのようなファミリーを構成しています。
| 神社名 | 別名 | 主祭神 | 続柄 |
|---|---|---|---|
| 氷川神社 | 男体社 | 須佐之男命 | 夫 |
| 氷川女体神社 | 女体社 | 奇稲田姫命 | 妻 |
| 中山神社 (中氷川神社) |
氷王子社 (簸王子社) |
大己貴命 | 子(孫) |
これらから、三社で一体の「氷川神社」を形成し、見沼を「神池=御沼」として広大な神域を有していた、とする説があるのです。

写真撮影用に、パネルが設置されています。ご利益を写メしてお持ち帰りください、と書いてあります。
左が「大国様」で右が「お稲荷様(習合した豊受大神)」かな。
「大黒天」というのは「マハー(偉大なる)+カーラー(暗黒)」というヒンズー教の神ですが、「ダイコク」という音が「オオクニ」と似ているために神道と習合して「オオクニヌシ=大己貴命=大国天」と同体とみなされるようになりました。
なので、ここに木像が祀られているのです。
かわいい白兎(因幡の白うさぎ)を連れています。
このように、日本の神様と仏教の仏様は、複雑な融合をしていて、わかりにくいですが興味深いことではありますね。
☆
ここにも「荒脛神社(あらはばきじんじゃ)」が祀られています。

アラハバキは、日本列島の主に東北地方から関東地方で信仰されてきた神です。
記紀神話や伝統的な民話などに登場しない謎の神で、「荒覇吐」「荒吐」「荒脛巾」「阿良波々岐」などと表示され、現代でも全国各地の神社でひっそり祀られているものです。
「荒脛巾神」が「客人神」として祀られているケースは、前回の大宮氷川神社でも見られましたね。あそこでは「門客人神社」と呼ばれていますが、元々は「荒脛巾(あらはばき)神社」と呼ばれていたらしい。
現在の氷川神社の主祭神のスサノオは出雲系であり、武蔵国造一族とともにこの地に乗り込んできたものであると考えられています。
これらのことを根拠として、荒脛巾神は氷川神社の地主神で、先住の神だとする説もあるのです。(もはや縄文時代?)
☆
ともあれ、オリオン座の三ツ星のような配列(あれは傾きが逆かな)の「氷川三社めぐり」が達成されました。
蛇足ですが、あの三ツ星はギザの3大ピラミッドの配列と相似しているという説がありますね。(地軸ってずれるから微妙なのではないかしら)

あまり訪れる機会がない場所ですが、いろいろ学ぶものがありました。
皆さんもお近くをお通りの際は、ぜひどうぞ。