血圧値１２８／８２／７９ 酸素飽和度 ９９％ 体温 ３６．２℃ 体重 ６７．８キロ
最近、いろんなものが「使用禁止」になってます！
おもに環境問題がらみかな。
①「米国消費者製品安全委員会（CPSC）」が、ガスコンロの使用禁止を検討している。
これにより室内に汚染物質が排出され、喘息などの呼吸器系の健康問題を引き起こす可能性があるためだ。
ガスコンロを使用すれば、健康被害につながるレベルで二酸化炭素や一酸化炭素などの汚染物質が排出される。適切な換気が行われていない場合は、アメリカ合衆国環境保護庁（EPA）と世界保健機関（WHO）が定める基準で「有害」になってしまうほど。
②フランスが、プラスチック製の食器・カトラリーを使用禁止へ。
日本でも例のコンビニ・ビニール袋の有償化ね。
コロナ禍に付随して、こ汚いエコバッグを使い回すな、問題にも波及中。
コロナで「マイバッグ使用禁止」に！ サンフランシスコの取り組み。
③アメリカ各州でもサーカスでの野生動物使用禁止に。
カリフォルニア州のサーカスでは、トラ、ゾウ、サルをはじめとするすべての野生動物の使用が禁止となる（飼いならされた犬、猫、馬といったペットや家畜は対象外）。
これにより野生動物を使用したサーカスの後援、実施、運営はすべて禁止され、違反すれば民事罰の対象に。ハワイ、ニュージャージーに続き３番目にサーカスでの野生動物使用が禁止される州となるわけだが、サーカスで動物を鞭で脅して芸を仕込むことや、狭い檻のなかで飼育することは虐待にあたるという考えは世界中に広がりをみせている。
「禁止」「禁止」、「使用禁止」！
まだまだあるよ。
廊下で走るの禁止、女子高生スカート短いの禁止、マスク外すの禁止、プーチン戦術核の使用禁止。
そういうわけで、「禁止」を定義します。
「禁止」とは：
ある行為を行ってはいけないこと、またはその状態をいう。
ただし、義務なのか、タブーなのか。とても奥が深い問題。
法に背くのか、慣習に背くのか。
どちらを「禁止」しようとしているのか？
誰が禁止するのか。
たとえばインセスト・タブーの問題。
いわゆる「近親相姦」ね。
これは文化人類学の古典的な命題です。
社会集団によって、これが存在するかしないかに分かれる。
それが当該集団の文明の構造を計る尺度となる。
（この学問が発祥した時点で、ヨーロッパ近代国家の非ヨーロッパ地域に対する植民地的侵略行為の先遣調査に用いられたから、という背景を若干考慮する必要もあるでしょう。）
「知恵袋」の質問例から。
Q：近親相姦は犯罪なのでしょうか？ちょっとした疑問です。
兄と妹
妹と兄
父親と娘
母親と息子
などで性行為した場合犯罪になるのですか？
A：当事者同士の合意が無ければ全て犯罪です。
当事者同士の合意があっても、１８歳未満の場合については条例違反を問われ、１３歳未満については問答無用で犯罪です。
なお、この回答は２０１９年現在の日本国内の場合です。インドネシアなどは法改正後、無条件に犯罪になるようですよ。
この答え方はピントがずれていますが（回答者は照れているのかな）、少なくとも現在の日本では、法的に「禁止されていない」、と答えていますね。現行法では違法とする根拠はないからです。
お分かりのように、絶対禁止か、許容・黙認か、奨励（あんまり聞かないけど）か。
文化と慣習の問題である、と言えるからです。
国ごとの相互に同意する成人の間で行われる近親相姦を対象にした法律 合法 公のスキャンダル化した場合のみ違法 違法(禁固を含む) 終身刑を含む 死刑
歴史を通覧すれば、各地・各時代に普通に存在する（してきた）「風習」です。
古代エジプト、インカ帝国、ハワイ王国の王室においては、王は神聖なものとみなされ、兄弟姉妹の間などで近親結婚を行ってきました。
これは日本の場合、聖徳太子と呼ばれる厩戸皇子（うまやどのみこ）が生きた、６世紀第４半期から７世紀初頭にかけての時代の、大王と王族の婚姻系譜です。
近親結婚が非常に多いのが分かります。
こんな感じ。
①敏達天皇と額田部皇女（ぬかたべのひめみこ＝後の推古天皇）は異母兄妹
②用明命天皇と穴穂部間人皇女（あなほべのはしひとひめみこ）は異母兄妹で、かつ、従兄弟
③用明天皇と石寸名（いしきな）は叔母と甥
④穴穂部間人皇女と再婚相手の田目皇子（ためのみこ）は従兄弟
⑤舎人皇女（とねりのひめみこ）と当麻皇子（たいまのみこ）は叔母と甥
⑥長谷王（はっせおう）と佐富女王（さほのひめみこ）は叔母と甥
⑦春米女王（つきしねのひめみこ）と山背大兄王（やましろのおおえ）は異母兄妹
近親相姦は宗教における罪であって、世俗法における犯罪として扱うことに対しては違和感を覚えるという意見も存在します。とくに、ユダヤ教・イスラム教はかなり厳しい見方をしています。
参考サイト：
なにかを「禁止」しようとすることは、そう簡単な行為ではないのです。
人間性の存在の、根底にかかわる問題だからです。
誰がどんな権利と力で、それを実行できるのか。
その背後にあるものこそ、人類文化の本体であるからです。
