血圧値 110/76/73 酸素飽和度 99% 体温 36.4℃ 体重 67.6キロ
日本の子供たち(大人でもよいけど)に、なにも見ないで世界の地図を描いてみて、というと、95%くらいの人は、こういう地図を書きます。(僕は世界史の授業の最初に、この課題を40年近く実施したから間違いありません。)
日本が中心でヨーロッパは左端、アメリカは右端。なぜか太平洋が無駄に真ん中。
ヨーロッパ文化圏の人に同じ課題を出すと、ほぼ100%こういう地図を、描くでしょう。(これはやってないけど。たぶんです。)
ヨーロッパが真ん中。日本が右端。「近東」・「中近東」・「極東」という言葉のイメージは、この地図の描き方でないと掴めませんね。
そして、面白いことに、あやふやな部分、間違っている部分も、傾向があります。
いくつか挙げると、こんな感じ。(これは日本人の場合ね。アジアなら共通するかもですが。)
①アラビア半島を描かない。(イスラム文化圏はちょっと苦手?)
②アフリカ大陸がアジアから切り離されて島として独立している。そのため地中海が閉じていない。
③南極大陸を描かない。北極に大陸を描いてしまう。
④日本周辺が非常に細かい。
などなど。
要するに、みんな自分が中心。興味関心のあるところ以外は適当、ってことかな。
ただ、その人にとっての世界が、そこに見て取れる。
世界観が現れる。
こういうのを心理学・社会学のツールとしては「メンタルマップ」と言います。
だから模範解答ってのはないけど、まあ学校教育の教材の見本としてはこんな感じかな。間違えやすい点も補足。
考え方・ものの見方が変われば、描く地図も変わる。
地図の書き方だって、いろいろあるし。
たまに、こう書いてくる生徒もいるし。
なかなか賢いな。
地図だって、球体以外は、何らかのデフォルメを受けています。
それぞれ作製者のものの見方を反映している。
だから、授業ではできるだけ多様な見方をできるようにするのね。
こんなのもある。
「北」からいつも見おろされているだけが、世界ではない。
そこで。
「地図」とは:
あなたのメンタル世界の見取り図です。
このとき、「世界」は、一人一人の心の中にしか、存在しません。
なので、「人生」とは、その「世界」を見て周るひとつの「旅」である、といえます。