にこたろう読書室の日乗

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0530 起床 気分快 晴 「ジオラマ」の起源。そしてその後の多様な展開について。

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いろいろ呼び方があって、戸惑いますね!

 

ジオラマ

ヂオラマ?

ディオラマ?

ダイオラマ?

 

もともとの意味は、こうらしい。

 

ジオラマ(仏:diorama)は、展示物とその周辺環境・背景を立体的に表現する方法で、博物館の展示方法の一つである。

 

これはたしか昔、博物館学の免許取ったときに、習ったかも。

 

その起源は。

 

19世紀初頭、フランス人の風景画家で後に写真発明家となったルイ・ジャック・マンデ・ダゲールが、画家ジャック・ルイ・ダヴィッドの弟子シャルル・マリ・プートンと共に、従来のパノラマに代わる新たな投影装置を開発し「Diorama」と名づけたのが最初である。

 

箱の中に風景画と展示物を置き、その箱の一つの面に設けられた窓から中を覗くと、照明などの効果により本当に風景が広がっているかのように錯覚させる見せ物として人気を博し、明治時代に日本でも流行した。

 

少し詳しくみてみると。

 

ダゲールって、世界初の写真の技術を発明してダゲレオタイプと名付けた人ですね。

 

彼が造った最初のジオラマ劇場は、パリにあったダゲールのスタジオに隣接して建てられ、1822年7月11日にオープンしたそうです。

二つの劇場場面を備えた形式で、一方が室内を表現し、他方が風景を表現したものだったと考えられている。

ジオラマ劇場は壮大な規模で、巨大な半透明キャンバス(幅約20m、高さ14m)の両面に絵が描かれ、これらは生き生きとした細密画で、異なる角度から照明が当てられた。そして照明の変化と共に、場面も変化した。様々な動きは、シャッターとスクリーンのシステムによって作り出された。それは描かれたイメージのそれぞれの部分を、背後から照明することが出来た、ということです。なんとなく、イメージが分かるかな。

 

そのサイズのため画面は固定式で、場面転換の際には観客席が回転した。観客席は円筒形で、額縁状の開口部が一つ設けられており、これを通して観客は「シーン」を観るようになっていた。 観客数は約350だったと考えられる。

 

なかなか、アナログですね。面白い。

 

基本的に立ち見で、一部に特別席が用意された。 21枚のジオラマ絵画が最初の8年の間に展示された。 これらにはブートンによる「カンタベリー大聖堂のトリニティチャペル」、「シャルトル大聖堂」、「ルーアンの都市」、「パリ郊外」、ダゲールによる「ザルネンの谷」、「ブレストの港」、「ホリールード寺院」、「ロスリン礼拝堂」が含まれていた。

 

これの縮小日本版が、江戸末期から明治にかけて流行した「のぞきからくり」なのですね。

 

それ以前は、パノラマだったのか。

 

パノラマ画 とは、彎曲した壁面全体に精巧な風景画を描き、中央の観覧者に実景の中にいるような感覚をあたえる絵画。1792年にロバート・パーカーが創始した。

 

円環状の壁面全体に精巧な風景画を描いて中央の観覧者を取り囲むようにし、目の前に遠大な情景が広がっているように見せるものである。パノラマと客席の間に模型や人形を置いたものもある。

 

こういったパノラマを主とした施設は「パノラマ館」と呼ばれ、世界各地の名勝や近代の戦争などがよく題材となった。戦争ものは特に人気で日本では日清戦争日露戦争を描いたものが大当たりしている。

 

たとえば、こういうものらしい。

高さ15メートル、長さほぼ120メートル。上の絵はその部分図。

凄く大きいなあ。

ハンガリー人のカルパチア盆地征服図』1982年 ー1984年

  ハンガリー民族歴史記念公園所蔵

 

日本の例は、こんな感じ。

浅草公園パノラマ / 三浦北峡画』

 

パノラマに描かれる題材は、そのほとんどが戦争絵という特徴を持っていました。

背景と前景のつなぎ目などを隠す必要のあるパノラマにとっては、様々な状況が点在することで視覚が分散する戦場の情景は最適なモチーフであるとともに、日清日露と2つの戦争へ向かう国内の世相下においては、国威発揚を促す格好の素材でもあったようです。この「南山の役」は、明治37年(1904)に登場した、日露戦争における南山の戦いの局面を描いたパノラマで、二世五姓田芳柳(ごせだほうりゅう)の筆によるものです。

 

つまり、パノラマをミニチュア化して、箱の中に入れたものがジオラマね!

 

現在の日本では、ジオラマは情景模型とも呼ばれて、走行車両のプラモデルを飾る展示台としての用途や、鉄道模型の走行用レイアウトの装飾として作成されますね。

あと、フィギュアの展示背景かな。

 

①プラモデルの作品展示に多いが、模型をより効果的に見せる手段として一般的な展示方法である。模型雑誌によっては、フランス語発音に基づいた「ディオラマ」や、英語発音に基づいた「ダイオラマ」と呼称表記される場合もある。また、小型のものを特にヴィネット(装幀、額装用の小さな絵)と表現する場合もある。

 

こんな感じ。

最近は汚しと水の表現の技術が向上しましたね!

 

鉄道模型においては、規模の大小や情景の有無に関わらず、模型車両の運転を楽しむものを英語由来の「レイアウト」(Layout)と呼び、小規模で車両走行を主目的としない、飾ること、見せることを主眼に置いて工作密度を高めたものを、「シーナリーセクション」 (Scenery section) と呼び、区別している。これは英語圏および日本で一般的である。日本において、フランス語由来の「ジオラマ」の呼称を使うこともある。

 

こんな感じ。

ミニマムなやつから、鉄道博物館にあるやたらでかいものまで。

最後の写真は横浜の原鉄道模型博物館です。

ここは凄い。
コロナで閉まってたけど、復活したかな。

原鉄道模型博物館 (hara-mrm.com)

未見の方は、行ってみてください。

 

③フィギュアの背景ジオラマは、ドールハウス系だから、ちょっとニュアンスが違うかな。

これは別の機会に扱ったほうが良いかも。

 

こんな感じ。

このお姉さんは現物ですよ!

有明の女王、練習巡洋艦「鹿島」さん。

背景の処理だけでもジオラマっていうのかな?