血圧値 120/85/68 酸素飽和度 98% 体温 36.5 体重 66.6キロ
列車と旅の思い出、と言えば。
ちょっと昔(5年前)になりますが、ここで思い出しておきましょう。
亡くなった人は、誰かが思い出してくれると、記憶の中でまた生きられる、と言いますからね!
家内が生きているうちに、最後に一緒に行った海外の旅行は、ヨーロッパ・アルプスでした。
これまでなかなかここに行く機会がなかったものですから、病気(20年前に原発した乳がんの遠隔転移・とくに肺と骨転移)の様子を見ながら、まあ、冥途の土産(本人談)という感じで、ゆったりめのツアーで出かけました。
今となれば、これは思い切って出かけて良かったと思います。
2017年の8月のお盆の頃です。
「アルプスの少女ハイジ」で有名なスイスのアルプス。1座目は西ヨーロッパの最高峰、モンブラン。そこには白い雪をかぶった山々の絶景が。
フランス側シャモニー・モンブランの町。ここから、快晴の朝のモンブラン山頂が見えていました。
モンブランはヨーロッパアルプス最高峰です。
イタリア語でモンテビアンコ。フランス語でもイタリア語でも「白い山」の意味です。
シャモニーから一度ロープウェイを乗り継いで一気に山頂駅へ到着です。
もちろんモンブランの山頂ではなく、モンブランが良く見える、エギューイ・ディ・ミデイ(3842m)と言う峰です。駅の標高はそれでも富士山より1m高い3777mです。凄いなあ。
モンは山、ブランは白い(Mont-Blanc).
エギューイとは「針」のことです。
山頂駅からさらにエレベーターに乗って3842mの展望台へ行きます。
イメージは、こんな感じ。
てっぺんの展望台まで、エレベーターが貫通している。
つまり、麓の町からここまで、すべて乗り物で到達できる、ということです。
驚きだなあ。
展望台の構造はこんな感じ。
ジブリの舞台みたいですね。
展望台からはモンブランの頂が間近に見られます。
登山家は、普通は麓からここまで、歩いて登るんですからねえ。
「そこに、山がある限り!」
このあとバスで移動して、2座目の山、マッターホルンを目指します。
マッターホルンの標高は4478mで、モンブラン、モンテ・ローザに次いで標高が高い山になります。マッターホルンはドイツ語で「牧草地の角」という意味の名前です。ホルンは「角」ね。
スイス側のアクセスはツェルマットという村なのですが、環境保護のためガソリン車で村まで行くことができないので、車やバスの人も電車に乗り換えてツェルマットへ向かいます。
ツェルマットの終着駅。これは氷河急行ではない、なんか在来線みたいなやつ。
ホテルから、荷物のお迎え。
ツェルマットは小さな、綺麗な山間の村で、川沿いに奥に向かうと、正面にマッターホルンが聳えます。
イメージです。
冬だと、こうなるらしい。やはりイメージです。
朝、ホテルから散歩に出て、「赤富士」を見に行きます。
「モルゲンロート」!
この旅行は、奇跡的に好天が続いて、あともう一つ見る山も、晴れました。
添乗員さんが言うには、「3か所ともこんなに晴れたのは、私でも初めての経験です」とのこと。
ツェルマットには主に3か所の展望台があります。
標高1620mのツェルマットから、登山電車やゴンドラなどを利用して、標高3000mを越える展望地点へ誰でも簡単に上がることができます。
(゚∀゚)キタコレ!!
また乗り物で行けるのです。病人には優しいね。
ツェルマットからゴルナーグラートへ登る登山電車、ゴルナーグラート・モンテローザ鉄道 (GGB)です。
こうやって標高を稼ぎながらゆっくりと登ります。箱根のやつみたいです。
綺麗に山が、見えてます。
ツェルマットからは、約35分でゴルナグラート展望台に到着します。
マッターホルンをはじめ、スイス最高峰モンテ・ローザ、リスカム、ブライトホルンなど、4000mを越える名峰がずらりと肩を並べています。
そして眼下には、全長14kmのゴルナー氷河の雄大な姿が。
立ち去りがたい場所ですが、帰りの電車の時間が近づいてきます。
さようなら。また来ることができるでしょうか。
次号に、続きます。