にこたろう読書室の日乗

死なないうちは生きている。手のひらは太陽に!

0600 起床 気分快 曇 陰鬱な空、ネットも重いです。不思議なペンダントネックレスのトップ ヘッドを入手。これも日時計として機能するようです。

血圧値 119/84/74 酸素飽和度 98% 体温 36.5℃ 体重 66.8キロ

あの台風はどうなった⁉️
大ブーメランみたいな進路予想ですね。
真西に進んでから、鋭角に曲がるとは。
九州地方は、2度襲撃されるかも。

前線の影響で、関東は雷雨とか。気温は下がるけど湿度は高いので、不快ですね。

前の記事でCarpe diem カルペ・ディエムをテーマとしたシルバーリングのことを書きました。
https://nikotaronichijo.hatenablog.com/entry/2022/08/28/071107


その日を摘め、今を生きて楽しめという メッセージ が刻印されているのですが、今回、不思議なペンダントネックレスのトップ ヘッドを入手。
やはり同様のテーマを持つもののようです。
オークションで買いましたが、詳細は不明。出自もわかりません。


指輪を巨大にしたようなリング状をしていて、やはり外側と内側に刻印があります。
並べてみると、とても似ています。

日光の入る穴までありますので、これも日時計として機能するようです。
とても面白いですね。

リングの周囲に真鍮?製のバンドが巻いてあり、これに太陽を模した球体と光の入る穴があります。
このバンドは回転して、穴の位置を動かせるようです。
時刻合わせに使うのでしょうか。

今日は雨で、太陽が出ていないので実験はできません。残念。

さて。

刻印されている、Carpe diem という呪文のような言葉の意味ですが。

この言葉を訳せば、「その日を摘め」、「一日の花を摘め」となります。
読み方はラテン語で「カルペ・ディエム」となります(carpeは動詞 carpoの命令法、通常は花や果実を「摘み取る」の意で使われます)。
ローマの詩人ホラティウスの有名な句(『詩集』第1巻第11歌)です。

検索するとこういう風に書いてありますが、そもそもローマ時代の詩人、ホラティウスなんて普通は知りません。

この人がホラティウスおじさん。

「世界史用語集」では頻度④なので、現行の世界史教科書の過半数には名前くらい出てきますが。
僕は本業が世界史の先生ですが、読んだことないなあ。ていうか、彼の本とか、見たことないし。

アウグストゥスと同時代に生きたラテン文学黄金期の詩人で、ウェルギリウスと並んで評価される。書簡詩『詩について』(Ars poetica)はアリストテレスの『詩学』と並んで、古典主義詩論で重要視された。このなかの一節「詩は絵のように(ut pictura poesis)」は、のちに絵画にも拡大され、近世詩論および絵画論に影響を与えた。

ラテン文学の先生しか知らないと思う。たぶん。

ですが。

『詩集(カルミナ)』第1巻第11歌の、このフレーズ「カルペ・ディエム」だけは、とびぬけて有名になったのですね。

山下太郎先生のラテン語入門によれば。こんな感じ。


Tu ne quaesieris, scire nefas, quem mihi, quem tibi 1
finem di dederint, Leuconoe, nec Babylonios 2
temptaris numeros. ut melius quicquid erit pati, 3
seu pluris hiemes seu tribuit Iuppiter ultimam, 4
quae nunc oppositis debilitat pumicibus mare 5
Tyrrhenum: sapias, vina liques et spatio brevi 6
spem longam reseces. dum loquimur, fugerit invida 7
aetas: carpe diem, quam minimum credula postero. 8

https://aeneis.jp/?p=5962

7行目と8行目。

「なぜなら、僕らがこんなおしゃべりをしている間にも、意地悪な「時」は足早に逃げていってしまうのだから。
今日一日の花を摘みとることだ。
明日が来るなんて、ちっともあてにはできないのだから。」

「カルペ・ディエム」という呪文は、古代ローマから遠く現在まで、姿かたちを変えて、脈々と生き続けています。

ロックバンドからももいろクローバーまで、イタリアンレストランから、ファッションブランドまで。
古い日時計には、この言葉が添えられているし。

「今を、生きろ」は、あまねく人類すべてを突き動かす、魔法の呪文であり、いのちの指標でもあるのです。

僕も、この言葉を指先と胸に提げて、今日という一日を、楽しみながら、かみしめるように、いとおしむように、生きていきましょう。